「ウルトラマンオメガ」ソラトがコウセイへ託したもの 近藤頌利×吉田晴登、戦友から生涯のバディへ【最終話インタビュー】
特撮ドラマ「ウルトラマンオメガ」が、17日放送の第25話「重なる未来」で完結を迎えた。
特撮ドラマ「ウルトラマンオメガ」が、17日放送の第25話「重なる未来」で完結を迎えた。終盤に向けての怒涛の展開、最終話での衝撃の結末と多くの視聴者の目を釘付けにしつつ、2クール・全25話の物語が幕を閉じた。テレビシリーズを完走した近藤頌利(主人公オオキダ ソラト役)と吉田晴登(ホシミ コウセイ役)がインタビューに応じ、終盤の撮影エピソード、それぞれの役への向き合い方、お互いの関係性など、全てを語れる今だからこその秘蔵トークを繰り広げた。(取材・文・構成:トヨタトモヒサ)
※ご注意:本記事は「ウルトラマンオメガ」最終話までのネタバレを含みます。まだ観ていない方はご注意ください。
それぞれが考えるソラトの結末
Q:最終話の結末について、それぞれ、どのように思われたかをお聞かせください。
近藤:肉体がダメージを受けて魂だけがメテオに宿っている。だから、力はあるけど個体は存在しない。そのほうが受け継いだ感があるかなって。つまりソラトの全てをコウセイに託したということですね。コウセイの命を繋ぎとめるには最後のパワーを振り絞る必要があり、それでソラトは一か八かに賭けた。そこに関しては事前に誰かに相談したわけじゃないんだけど、そう思ったほうが託せる気がしたんです。僕としては、そういう解釈で演じていました。
吉田:きっと今は実体化してないだけで休養中。ずっと僕(コウセイ)の中でソラトは生き続けている、というのが僕の解釈です。
近藤:よく「魂が宿る」とか「心の中で生き続けます」と言うじゃないですか。肉体はダメージを受けても、魂は永遠に不滅。伝えたかったのはそういったテーマだと思うんですよね。
Q:その「受け継ぐ」ことに関して、吉田さんはいかが思われましたか?
吉田 早い段階から設定やプロットを通して、聞いてはいたんですけど、その時点ではあまり実感が湧きませんでした。いざ台本を読んで、そこで初めて「僕も一緒にウルトラマンオメガになれるんだ!」と。それはもう震えましたよ。これまでもコウセイはメテオカイジュウを操りながら、オメガと一緒に戦っていて、それだけでも感慨深いものがありましたけど、重みが全然違いました。
吉田:僕にとっては劇中で最初で最後の変身だから、ずっと頌利くんの動画を見て勉強していました。あれだけのドラマを用意してくださって、そこに対しての責任があるから、プレッシャーがすごかったです。
Q:近藤さんは、自ら演じたウルトラマンオメガをコウセイに託すことについてはいかが思われましたか?
近藤:出演を決める際の面談で、村山和之プロデューサーから「この設定はどう思いますか?」と訊かれたんです。それで「すごくいいと思います」とお話したんですけど、それと言うのも、僕自身、ヒーローは人に力を受け継いでいくものだという認識でいたから、それを直接的に表現できるのは醍醐味だなって。これを、たとえばプライベートに置き換えると、父親や母親の背中を見て育つ子供がいるように、ヒーローの背中を見て育つ子供もいると思うんです。イベントでも子供たちにそうしたメッセージを伝えたいと思ってやってきたし、最終話を迎えて、それを映像の世界でお届けすることができました。
作品を通じて受けた驚きの数々
Q:全25話を振り返って、演じ手として驚かされたことや発見はありましたか?
近藤:割と普通のドラマを撮っている感覚に近かった。それがオンエアを観ると、怪獣が出てきたり、ウルトラマンオメガが戦っていて、合成技術も加わり、見事にひとつの作品に仕上がっている。そこで初めて「俺はやっぱりウルトラマンに出ていたんだな」と。そういう感じ方をしていました。
吉田:コウセイの立場としては、ごく普通の青年が怪獣の力を手にしてウルトラマンと共闘するようになる。そのこと自体が驚きだったし、物語的に言うと、ウルトラマンの正体を早々に知ってしまうのもあまりないパターンだったのではないでしょうか。それと、劇中で”ウルトラマン”の名前が登場するのは第15話なんですよね。この段階で伏線回収するのも驚きだったし、怪特隊が活躍し始めるのも第16話だったり、本当に新しいウルトラマンだったなって。今思い返してみても、そういう印象が強くあります。
Q:全体像が見えていた分、作品を通して芝居のプランを組み立てていくことができたのではないでしょうか。
吉田:その話、初めて聞きました。頌利くんが「遊び」と言ってましたけど、僕もコウセイの描かれてない部分は、自分の脳内で補完したりするようなことはありました。僕は今回、2クールという長丁場の作品に挑戦するのが初めてで、撮影現場は生ものだからいろいろ準備してきても、けっこう変わったりすることも多くて。かなり苦戦したのですが、逆に言えば撮影現場で生まれるものも多いので、そういう意味では、皆さんと一緒にコウセイを作り上げていったような感じを覚えました。
コウセイからソラトへ、感謝の気持ち
Q:最終2話の武居組で、他に印象的な場面はありますか?
吉田:コウセイとしては、第22話&第23話で、ソラトの本来の役目を知ってしまったので、たぶん別れの時が近いんじゃないか、と察していたと思うんです。メオカイジュウも全て回収されたし、ソラトに感謝の気持ちを伝えるところは自分で演じていても、これまでの時間が脳裏を過るような感覚がありました。あの表情は自然と出たように思います。しかも映像を観返すと、頌利くんもちょっと涙ぐんでいて……。
近藤:映像表現として、もう一人のソラトが出てくるけど、設定的にオメガに乗っ取られたわけじゃないんですよね。ソラトとしての感情を押し殺して、オメガという存在になってしまったけど、それでもどこか思い入れがあり、それが少し体に反応している。そういう表現だったかな。
Q:最終2話の撮影現場の雰囲気はいかがでしたか?
吉田:いつもより確実にワンスイッチ多く入っていたと思います。最後ということもあり、悲しさや寂しさもありつつ「最後までやり抜こうぜ!」みたいな勢いを肌で感じていました。劇中の怪特隊ではないけど、撮影チームと僕らキャストが一体となって撮影に臨んでいた記憶があります。
「ウルトラマンオメガ」の終わりでもあり、始まりでもある
Q:それぞれのオールアップはどこでしたか?
吉田:あそこは本当に最後の撮影だったので、私情が入っています。現場で「終わりたくねー!」って叫びましたもん。これまでの役者人生でできなかったことをたくさん経験させてもらえたし、スタッフさんともすごく仲良くなれたし、感情が溢れ出ました。詳しくはBlu-rayのメイキングで(笑)。
Q:近藤さんはどのようなお気持ちで、その最終日の撮影に臨みましたか?
近藤:最終的に“変身”で終えることができたのは、スタッフさんの粋な計らいだったのか、スケジュールがズレ込んだ結果なのかわかりませんが、「ウルトラマンをやっていて良かったな!」と思える終わり方でした。
近藤:もしかしたら、悲しむファンの方もいるかもしれないけど、自分としては綺麗な終わり方だと思っているし、何ならこれからが始まりですから。
吉田:そうなんだよね。武居監督ともそういう話を現場でしていたんですよ。監督曰く、ウルトラマンシリーズのエピソード0を狙って作っていたそうで、終わりでもあり、始まりでもあると。
Q:せっかくの対談なので、最後に、お互いエール交換で締め括るのはいかがでしょうか?
吉田:だって、番組自体がソラトとコウセイのバディものだし、僕ら抱いて泣き合った仲ですよ! その関係はこれからも変わらないと思うし、頌利くんが他の作品に出ていたら応援しますし、何か一緒にやる機会があれば、真っ先に飛んでいくつもりでいます。もちろん、舞台も観に行きますよ。撮影現場で2クールの濃密な撮影期間を過ごして来て、これからも、場所は違えど、お互い切磋琢磨していきたいし、一生涯、人生のバディとして意識し続けると思います。だから、何かあったら是非声をかけてね!
近藤:こうやって2人、メインで出演させていただいたのはとても名誉なことですが、今は「ウルトラマンオメガ」の力を借りて、僕らはこうして取材を受けたり、メディアに露出する機会をいただいたりしているんです。これからも俳優として活動していく中、新たな作品に出会い、また新たな自分を見せたいとは思いますけど、その中で「あの二人、ウルトラマンに出ていたんだ」とか「ちょっと『オメガ』観てみようぜ」とか「ウルトラマン、すげぇな!」といった声が聞こえるような存在になりたいです。僕ら2人が成長していくことで、少しずつ、ウルトラマンに助けてもらった分の恩返しをしていけるのかなと思っていて、晴登ともその気持ちを共有できたらいいなと思っています。
「ウルトラマンオメガ」YouTubeウルトラマン公式チャンネルほか各配信サービスにて見逃し配信中
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