『主人公』 当時の若者たちを勇気づける名曲
『主人公』 当時の若者たちを勇気づける名曲

『主人公』 当時の若者たちを勇気づける名曲

しらけ世代といわれた当時の若者たちも、過去の若者たち(さらに言うと今の若者たち)と同様に、若さゆえの苦しみや迷いを抱えているわけです。若者に対して、熱くストレートな言葉でメッセージを送るというのが『主人公』のテーマだと思います。

『主人公』 作詩・作曲 さだまさし アルバム『私花集』(アンソロジー)に収録

①時には思い出行きの旅行案内書(ガイドブック)にまかせ ②「あの頃」という名の駅でおりて「昔通り」を歩く ③いつもの喫茶店(テラス)には まだ時の名借りが少し ④地下鉄(メトロ)の 駅の前には「62」番のバス ⑤鈴懸(プラタナス)並木の古い広場と学生だらけの街 ⑥そういえば あなたの服の模様さえ覚えてる ⑦あなたの眩しい笑顔と友達の笑い声に 抱かれて私はいつでも必ずきらめいていた

⑧「或いは」「もしも」だなんてあなたは嫌ったけど ⑨時を遡る切符(チケット)があれば欲しくなる時がある ⑩あそこの別れ道で選びなおせるならって ⑪勿論 今の私を悲しむつもりはない ⑫確かに自分で選んだ以上精一杯生きる ⑬そうでなきゃ あなたにとても とてもはずかしいから ⑭あなたは教えてくれた 小さな物語でも 自分の人生の中では 誰もがみな主人公

⑮時折思い出の中であなたは支えてください ⑯私の人生の中では私が主人公だと

アルバムを開き、思い出がよみがる

そして、 ②「あの頃」という名の駅でおりて「昔通り」を歩く とあります。時期と場所をある程度思い浮かべているところから、この女性が浸りたいのは「特定の思い出」なのでしょう。

場所のモデルはどこか? 御茶ノ水もしくは新宿御苑 しかし…

④地下鉄(メトロ)の 駅の前には「62」番のバス ⑤鈴懸(プラタナス)並木の古い広場と学生だらけの街

御茶ノ水を押す理由
  • 昔は62番系統のバス路線が通っていたとの証言あり
  • 曲の発表当時にも学生街で今よりもさらにたくさんの学生がいた
  • プラタナス並木もある
  • 有名な喫茶店があった
新宿御苑を押す理由
  • プラタナス並木といえば新宿御苑
  • 新宿御苑のプラタナナス並木付近には広いスペースがあり若者たちに人気がある
  • 新宿にも高田馬場といった学生街がある。
プラタナス並木の新宿御苑 曲の雰囲気は御茶ノ水 しかし正解は…

ファンの皆さんの意見としては御茶ノ水を推す声が多いように思います。 「曲を聴いた瞬間に御茶ノ水を想像した」という意見も多く見受けられました。 上記のそれぞれを押す理由からも、なんとなく御茶ノ水の方が優勢かとも思います。

あなたの魅力で私も輝くことができた…

⑥そういえば あなたの服の模様さえ覚えてる ⑦あなたの眩しい笑顔と友達の笑い声に 抱かれて私はいつでも必ずきらめいていた

ちなみにじぷた的には、この女性と彼氏及び友達がコカ・コーラのCM(挿入歌『I feel cook』)で脳内再生されています。 あのCMは本当に良いものですよね。

「小さな物語でも…」この一言が心に刺さる!

⑧「或いは」「もしも」だなんてあなたは嫌ったけど ⑨時を遡る切符(チケット)があれば欲しくなる時がある ⑩あそこの別れ道で選びなおせるならって ⑪勿論 今の私を悲しむつもりはない

⑫確かに自分で選んだ以上精一杯生きる ⑬そうでなきゃ あなたにとても とてもはずかしいから 「確かに自分で」とあることから、この女性は人生の分かれ道を「自分で」選択したことを自覚しています。自分で選択したことに対して精一杯頑張ることは、当然とも言えますが、少し頑張り過ぎかとも思います。

⑭あなたは教えてくれた 小さな物語でも 自分の人生の中では 誰もがみな主人公 この女性は、彼の存在なしに現在の自分は存在しない、と考えているのでしょう。 彼は自分を輝かせてくれたいわば太陽のような存在だからです。なにせコカ・コーラのCMのような青春時代を送ることができたのも彼のおかげだったわけですから。

きっと彼は、この女性が進路を迷っているときに、彼女自身の想いを優先するように後押ししてくれたのではないでしょうか。 小さな物語であっても本人にとっては人生そのものです。その人生の分岐点で迷いを断ち切るように言葉をかけてくれた彼氏。 やはりこの女性にとって、とてつもなく大きな存在です。

さだまさしが『主人公』を書いた理由

テーマが最重要 テーマに曲をつけ、曲に詞をつけるのが、さだまさし流

ラジオ番組「 平原綾香 HEALING(TOKYO FM 2019年3月3日放送)」の中のトークで 、歌を作るときの手順について、さだまさしは次のように述べました。

㋐何を歌にするべきかテーマを探す ㋑テーマを決める。 ㋒テーマを元に曲をつくる ㋓曲に対して詩をつける 別のラジオ番組でも同様のことを話しておられるので、例外もあるとは思いますが、多くの場合、このように作っているのでしょう。

さだまさしは、 テーマの設定を最重要と考えているようで 「今、気になっていることとか、感動していることとか、これは伝えないといけないなという責任感とか、そういうものの中からテーマを選ぶ」という意味合いのことを話しています。 「自分が書くべきテーマなのか」については、相当きちんと考えているとのことでした。