マンションにおける外部管理者方式等に関するガイドラインについて
マンションにおける外部管理者方式等に関するガイドラインについて

マンションにおける外部管理者方式等に関するガイドラインについて

国土交通省はマンション管理組合において、理事会や理事長等の管理組合運営を管理会社等の外部に任せる外部管理者方式について、ガイドラインを令和6年6月に改訂しました。管理組合として注意すべき事項についてマンション管理士が具体的に解説します。

・管理者業務と管理業務の委託契約書は別々に分けるべき ・管理者業務と管理業務の担当者を分けるべき ・任期は原則1年程度とすることが望ましい ・区分所有者の意思反映のための環境整備(例として、管理評議会といった区分所有者から構成される組織の設置、管理者がアンケートにより区分所有者の意見を集約する環境の整備等)が必要 ・議決権行使は、管理者や外部専門家である監事への議決権付与(委任状交付)ではなく、出席又は議決権行使書によることが望ましい ・その他、欠格条項や、総会決議事項、管理者の権限等の規定を定めることも重要

管理業者管理者方式における通帳・印鑑の望ましい保管のあり方

・管理組合財産を管理する預金口座は、管理組合に帰属する財産であることが一見して明らかとなる名義とするべき ・通帳と印鑑等の同一主体による保管を避けるため、管理組合財産を管理する口座の印鑑等は監事が保管することが望ましい

管理業者が管理者の地位を離れる場合のプロセス

・規約には、管理者の固有名詞を記載しないことが望ましい ・管理者の退任が決まった後の新管理体制への移行手続は、監事が担うことが望ましい ・具体的には新規約の調整、新管理者の選任を議案とする臨時総会の招集通知を、旧管理者の退任決定日から1か月(より長くすることも考えられる)以内を目途に発出し、新管理体制を整備することが望ましい

日常の管理での利益相反取引等におけるプロセスや区分所有者に対する情報開示のあり方

総会で承認を得た金額以上の支出を伴う取引や、自己取引及びグループ会社との取引等については、総会において承認を得る必要がある ・グループ会社の定義について、管理業者の親会社、子会社、関連会社、管理業者を関連会社とする会社を総称したものとして整理

大規模修繕工事におけるプロセスや区分所有者に対する情報開示のあり方

大規模修繕工事は、修繕委員会(区分所有者及び監事から構成)を設置し、これを主体として検討することが望ましい ・例外的に、小規模マンションであり、かつ修繕委員会の設置に向け適切な募集期間を確保し、公平な立候補機会を確保したものの、候補者を確保できなかったときは ➀設計コンサルタントやマンション管理士等の利用について検討 ②大規模修繕工事の過程について、区分所有者に対する透明性を確保するための措置を講じると共に、監事に対する定期報告を充実させる場合に、修繕委員会を設置しないことも考えられる

【YouTube解説】管理組合での専門委員会立ち上げと運営上の注意点は? yokohama-mankan.com 監事の設置と監査のあり方

・監事のうち少なくとも1名は外部専門家から選任し、加えて、区分所有者からも監事を選任することが望ましい ・例外的に、小規模マンションであり、かつ経済的な理由等により外部専門家を選任しないこともやむを得ないと考えられるときは、 ➀区分所有者に対する定期的な報告(月1回程度)が実施され、 ②区分所有者の意思を反映する仕組みが整備されている場合に、区分所有者からのみ監事を選任することも考えられる

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外部管理者を検討する際は管理組合としても慎重な討議が必要

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マンション管理士・1級ファイナンシャル・プランニング技能士 古市 守

マンション管理全般に精通し、管理規約変更、管理会社変更、管理計画認定制度の審査、修繕積立金の見直し、自治体相談員、コラムの執筆など、管理組合のアドバイザーとして幅広く活動。 また、上場企業やスタートアップ・ベンチャー企業のCFOや財務経理部長経験から、経営・財務経理分野にも精通。コンサルティング会社経営の傍ら、経営・財務経理視点を活かし、マンション管理の実践的サポートを行う。 古市 守の著者紹介ページはこちら

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