静電気測定方法【図解】
わかりやすい静電気測定の基本 静電気測定方法として比較的手軽に使える静電気の測定器および関連機器について下記のポイントをメインに解説。 ・静電気測定の原理、環境、基準 ・静電気測定の校正、JIS規格 ・静電気測定メーカー キーエンス、春日電
帯電物体の対地 静電容量 がわかっていれば,q=vc則によって,帯電電位を帯電電荷密度(単位面積あたりの帯電電荷量)に換算できる。たとえば,絶縁シー卜の上面に帯電しているならば,シートを接地板にのせて帯電電位を測定し,Cはこのシートを誘電体とする平行板コンデンサの単位面積あたりの静電気容量と考えて計算すればよい。 ここで,本質的に帯電の程度を評価する量は帯電電荷量(総量あるいは単位面積当たりの電荷密度)であって帯電電位ではないことに注意されたい。帯電電荷量qが同じであっても,対地静電容量Cが変わるとq=cv則に従って帯電電位vは変化する。 したがって,帯電の程度を帯電電位で評価するときには, 対地静電容量が一定 である必要がある。
シートの両面が逆極性に帯電している両面帯電,帯電電位を計測しても ゼロに近い結果 が出るので,これも注意が必要である。
“帯電の本質は電荷であって,電位はそれが現れる形 である”と表現できようか。実際にほこりを吸いつける力を生じたり,放電を起こしたりするのは電位の高さ(電圧)であるから,これに着目するのは当然であるが,その“背後”にある電荷が“原因”である。 帯電電荷が同じであっても,対地静電容量(プラスチック・シートであれば,口-ルから剥がす距離)によって電位は何十倍以上も変わること, 除電(とくに受動除電)するときは接地金属物体から離れた位置 に帯電物体を置かなければ効果が激減する。
逆に,接地金属の上にプラスチック・シートを置いて除電し,そのまま帯電電位を測定して低い電位が得られても,除電がほとんどされていない可能性があり,その後シートを接地金属から離すと高い電位が生じて障害や事故につながる場合がある。 q=cv則 の重要性をもういちど強調したい。
ファラデー・ケージ
電荷量測定器には,プローブでさわって測定するハンデイなものもあるが,図4.4のような ファラデー・ケージ による方法が信頼できる。金属の二重箱(ふつうは円筒形)に帯電物体をそっくり入れて内側の箱の電位を測定すると,物体の総電荷量(正負電荷の代数和)がわかる。外箱は,近接物体の影響をなくすためのシールドであり,接地する、内箱は接地から絶縁する。
内箱に接続する電位計は,入力抵抗はきわめて高くなければならない。非接触型電位計と違って,本格的な(つまり高価な) 微小電圧計 であり,微小電流計としても使用できるものが多い。これをエレクトロメータと称することがある。
ファラデー・ゲージにおいても,q=vc則が支配する。内箱の静電容量C(正確には,同軸ケーブルの静電容量とエレクトロメータの入力容量を加算した値)を別途測定しておいて,vをエレクトロメータで測定し qを換算 するのである。 測定器の入力抵抗と入力容量について,ここで述べておこう。ふつうの電子測定器では,入力端子一接地間の抵抗は高くても 1MΩ であり,入力端子一接地間の静電容量は50pF程度ある。
静電気の場合,1MΩの抵抗をつなぐと,電荷はすぐリークしてしまう。オシロスコープのようにプローブ(ふつうは10:1プローブである)を使用しても,抵抗は10MΩ程度にしかならない(静電容量は5pF程度になる)。リード線の静電容量を考慮しなければならない場合もある。同軸ケーブルの心線-シールド網問の静電容量は,1mあたり65pF程度である。エレクトロメータでは,入力抵抗10 14 Ω程度のものが市販されている。
湿度測定器
湿度測定は難しいことであって, 露点湿度計 が信頼できるが,これは簡便ではない。そこで温度計を2本そなえていて,湿らせたガーゼで片方の根元をくるむ乾湿球湿度計が広く使われている。 下図にこれを示す。 乾湿球湿度計 は,人が目盛から読み取らないと測定にならない。毛髪湿度計は指示型で便利であるけれども,経年変化があって,校正が必要である。
おすすめ 乾湿計 posted with カエレバ アズワン (AS ONE) 精密自記温湿度計 TH-27R下図のような 自記温度湿度計 がある。温度変化はバイメタル,湿度変化は毛髪で検知して,円筒に巻いた記録紙にペンで変化曲線を記録するものである。円筒の1回転は,1日,1週間,31日,1年と切り替えられるようになっている。気象用測定器であり,頑丈ではなく,定期的に記録紙を取り替える必要があるなど簡便に使えるとは言えない。しかし,事務室や工場,作業室などにそなえると,湿度の変化が一目瞭然で,静電気と湿度との関係を知るツールになる。
posted with カエレバ DIY FACTORY ONLINE SHOP静電気測定の繰り返し性
帯電性の測定は簡単なようでいて,なかなか難しいものである。その理由の一つは,電荷発生の 繰り返し性の悪さ である。一定と思われる条件で物体を摩擦片で摩擦すると,発生する電荷はいつも同じ量であるとは限らない。むしろ発生量だけでなく,電荷の極性まで変化してしまうことがあるほどに,ばらついてしまうことの方が多い。そこで,幾つかの物質の帯電特性を比較するためには,測定はかなり多数回繰り返して行う必要がある。
電荷発生の測定結果がばらつく主な原因として,以下の項目があげられる。 ① 電荷の発生は表面のわずかな組成・分子配列の違い,汚染などに敏感である。 ② 摩擦中に表面が変化する。 ③ 摩擦条件を微視的に完全に同一にすることは極めて難しい。 ④ 摩擦中,あるいは摩擦を終了し,摩擦片を離す際に静電気放電が起こる。
測定値が静電気放電の影響を受けないようにするためには,測定雰囲気を真空にすればよい。真空度が10 -3 Torr (1 Torr = 133.3 Pa)より 高真空の領域に入ると,ほとんど放電は発生しなくなる。 そのため真空中の実験では,電荷量は空気中より多くなりやすい。真空中では湿度もゼロだから,雰囲気としての条件は空気中よりきちんと押さえられる。そこで研究のためには,真空中での帯電実験がかなり行われている。
静電気測定器の正しい選び方、使い方 http://静電気除去.com/2016/03/12/post-13432/*さらに詳しい内容は下記の文献を参考、願います。
参考文献:
静電気の基礎と帯電防止技術 著者:村田雄司 日刊工業新聞社 たのしい静電気 著者:高柳 真 静電気トラブル Q&A 監修:田畠泰幸
図解 静電気管理入門 著者:二澤 正行 工業調査会 静電気がわかる本―原理から障害防止ノウハウまで 高橋 雄造 (著) 電気機器の静電気対策 (設計技術シリーズ) 水野 彰 (監修)
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