浮島の森
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《和歌山県新宮市:うきしまのもり》泥炭で形成され水に浮かぶ浮島の森には、蛇に魅入られ呑み込まれた“おいの”の伝説が残る。『雨月物語』のモチーフとなった伝説を紹介。

<用語解説> ◆「蛇性の淫」 新宮の網元の次男であった豊雄は、若い未亡人である真女児に魅入られ、婿になって欲しいという願いを聞き入れ、約束の証として太刀をもらう。しかしそれが熊野速玉神社の宝物であったために豊雄は罪人扱いされ、疑いを晴らすために真女児の宅を訪れるが、そこは廃屋であり、姿を見せた真女児も雷鳴と共に消えてしまう。 その後、大和の兄嫁を頼った豊雄は、そこで再び真女児に出会い、ついには夫婦となる。ところが花見に訪れた吉野で、真女児は正体を見破られ、滝に逃げ込んでしまう。 再び紀伊に戻った豊雄は、芝の庄司の娘である富子と結婚する。その富子に真女児が取り憑き、復縁を迫る。それに対して調伏を試みた鞍馬寺の僧が取り殺され、そして芝の庄司が頼んだ道成寺の住職によって真女児は封じ込められる。 物語の発端を新宮にしている点でモチーフがあるとするが、実際には道成寺の安珍清姫伝説に着想を得ていると言ってよい内容である。

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