【東風吹かば匂ひおこせよ梅の花あるじなしとて春な忘れそ】徹底解説!!意味や表現技法・句切れなど
【東風吹かば匂ひおこせよ梅の花あるじなしとて春な忘れそ】徹底解説!!意味や表現技法・句切れなど

【東風吹かば匂ひおこせよ梅の花あるじなしとて春な忘れそ】徹底解説!!意味や表現技法・句切れなど

この「東風吹かば…」から始まる歌、とても有名な和歌です。「教科書やテレビで聞いたことがあるよ」という人も多いのではないでしょうか? そのため短歌をたしなむ第一歩としても、学ぶことをおすすめで

冬に向かってまっしぐら……だが、ふと憶い出したので。

東風吹かば 匂ひおこせよ梅の花 あるじなしとて 春な忘れそ

此れって、何回読んでも恋歌だと思うんだけど……

こんな歌贈られたら、根引っこ抜いて腕や脚二、三本落としたって飛んで行くわな。

梅ヶ枝餅食べたくなった。 pic.twitter.com/X2TdkSe4xU

— Fai†h (@suiginageha) November 20, 2018

今回は、 「東風吹かば匂ひおこせよ梅の花あるじなしとて春な忘れそ」の意味や表現技法・句切れなど について徹底的に解説していきます。

  • 1 「東風吹かば匂ひおこせよ梅の花あるじなしとて春な忘れそ」の詳細を解説!
    • 1.1 作者と出典
    • 1.2 現代語訳と意味(解釈)
    • 1.3 文法と語の解説
    • 2.1 句切れ
    • 2.2 擬人法

    「東風吹かば匂ひおこせよ梅の花あるじなしとて春な忘れそ」の詳細を解説!

    東風吹かば 匂ひおこせよ 梅の花 あるじなしとて 春な忘れそ

    (読み方 : こちふかば にほひおこせよ うめのはな あるじなしとて はるなわすれそ)

    作者と出典

    この歌の作者は 「菅原道真(すがわら のみちざね )」 です。

    この歌の出典は、 『大鏡』 です。

    『大鏡』は、嘉祥 3 年 (850) ~万寿 2 年 (1025) の 176 年間について記述されています。物語は、 3 人の登場人物による座談・問答の形式で進められています。この試みは、歴史を多角的に、かつ公正に捉えようという意図によるものです。

    現代語訳と意味 ( 解釈 )

    この歌を 現代語訳 すると…

    「春になって東風が吹いたならば、香りだけでも私のもとへ届けておくれ、梅の花よ。主人がいないからといって、春を忘れたらいけないよ」

    この歌は、 道真が自宅の庭にある梅の木に向かって詠んだ歌 です。

    文法と語の解説 fa-arrow-circle-right

    補足

    「おこせよ」は、「遣す ( おこす ) 」の命令形です。「遣す」は「送る」、「よこす」の意味です。

    「東風吹かば匂ひおこせよ梅の花あるじなしとて春な忘れそ」の句切れと表現技法

    句切れ

    句切れは 三句切れ です。( ※二句切れという説もあり)

    擬人法

    表現技法としては、梅の花に対する 「擬人法」 が挙げられます。

    擬人法とは、 人間ではない物・事を人間のように例える技法 です。

    「東風吹かば匂ひおこせよ梅の花あるじなしとて春な忘れそ」が詠まれた背景

    「東風吹かば…」は、 道真が大宰府に左遷となった際、大切にしていた梅の木に対して読んだ歌 です。

    しかし、同時期に出世していた左大臣・ 藤原時平 はこれをよく思っていませんでした。

    「東風吹かば匂ひおこせよ梅の花あるじなしとて春な忘れそ」の鑑賞

    「東風」では、寒さが和らぎ、梅が花開き… 春先の風景 が目に浮かびます。

    想像のなかで咲き誇る梅の花と道真の置かれた境遇の対比が、ひどくもの悲しい歌です。

    ちなみに『拾遺和歌集』 ( 寛弘 2- 3 年( 1005- 1006 年)頃に編纂 ) においてこの歌の最後は、「春を忘るな」となっています。

    道真の想いだけではなく、道真の関係人物、物語の作り手にも想いを馳せて楽しむことができる歌です。

    作者「菅原道真」を簡単にご紹介!

    寛平 6 年 (894) には遣唐使の廃止を建議しています。これは後の国風文化の開花にもつながります。

    しかし、左大臣・藤原時平をはじめとする一派の策略によって、大宰府へ左遷されることになってしまいました。道真はその後都に戻ることはかなわず、大宰府で、延喜 3 年 (903) に亡くなりました。

    「菅原道真」のそのほかの作品

    • このたびは 幣(ぬさ)も取りあへず 手向山 紅葉の錦 神のまにまに
    • 草葉には 玉とみえつつわび人の 袖の涙の秋のしら露
    • 老いぬとて 松はみどりぞまさりける 我が黒髪の雪のさむさに
    • 道の辺の 朽ち木の柳春くれば あはれ昔と偲ばれぞする
    • 流れ木と 立つ白波と焼く塩と いづれかからきわたつみの底
    【在原業平の有名和歌 20選】伊勢物語のモデル!和歌の特徴や人物像•代表作など徹底解説 【卒業をテーマにした短歌集 30選】小・中・高校生向け!!面白い素人オリジナル短歌作品を紹介! 【願わくは花の下にて春死なんその如月の望月の頃】徹底解説!!意味や表現技法・句切れなど 【沖縄を題材にした短歌 20選】おすすめ!!オリジナル短歌作品集を紹介! 【ふるさとの訛なつかし停車場の人ごみの中にそを聴きにゆく】徹底解説!!意味や表現技法・句切れ・鑑賞文など 【垂乳根の母が釣りたる青蚊帳をすがしといねつたるみたれども】徹底解説!!意味や表現技法・句切れ・鑑賞文など 【思い出の一つのようでそのままにしておく麦わら帽子のへこみ】徹底解説!!意味や表現技法・句切れなど 【現代短歌の作り方】簡単にわかりやすく解説!ルールや言葉選びのコツ上手い例を紹介 【雨を題材にした短歌 20選】知っておきたい!!季語を含む有名短歌&素人短歌を紹介 【君かへす朝の舗石さくさくと雪よ林檎の香のごとくふれ】徹底解説!!意味や表現技法・句切れなど 【子供がテーマの短歌 20選】子供の成長を願う!!おすすめ有名&一般短歌ネタを紹介! 【まばらなる冬木林にかんかんと響かんとする青空の色】徹底解説!!意味や表現技法・句切れ・鑑賞文など
    • 【有名短歌 厳選50選】近代(現代)から昔の歌人の句まで!!徹底紹介【意味&解説付き】
    • 【頬につたふなみだのごはず一握の砂を示しし人を忘れず】徹底解説!!意味や表現技法・句切れ・鑑賞など
    プライバシーポリシー 【姉妹サイト】俳句の教科書
    • 1 「東風吹かば匂ひおこせよ梅の花あるじなしとて春な忘れそ」の詳細を解説!
      • 1.1 作者と出典
      • 1.2 現代語訳と意味(解釈)
      • 1.3 文法と語の解説
      • 2.1 句切れ
      • 2.2 擬人法

      短歌の教科書 All Rights Reserved.