箱桁内面用 塗替え塗装系 W
箱桁内面用 塗替え塗装系 W

箱桁内面用 塗替え塗装系 W

箱桁内面用 塗替え塗装系 W 「塗装指針」 2013 ;第Ⅲ編 既設構造物 第 A2章 塗装系選択 , 箱桁内面等の塗装 箱桁内面等 (箱型の桁・部材内面)の塗装系には, 塗装系 W を適用する。 (1) 塗装工事期間は,地区によっても異なるが, 4月~7月,9月~11月 を目標に塗装するのがよい。なお,地区により 11月は低温になる日が多くなり,7月~9月には

「塗装指針」 2013;第Ⅲ編 既設構造物 第 A2章 塗装系選択 , 箱桁内面等の塗装

箱桁内面等(箱型の桁・部材内面)の塗装系には, 塗装系 W を適用する。 (1)塗装工事期間は,地区によっても異なるが,4月~7月,9月~11月を目標に塗装するのがよい。なお,地区により 11月は低温になる日が多くなり,7月~9月には鋼板温度が 50℃ほどになることもあり,このような状況では塗装を中止することが望ましい。 (2)塗替え時の旧塗膜がタールエポキシ樹脂系塗料又は無溶剤型タールエポキシ樹脂塗料の場合には,無溶剤型変性エポキシ樹脂塗料を塗装することで,旧塗膜中のタールがブリード(塗膜表面へにじみ出る)し変色する場合がある。しかし,この現象は,塗膜の防食性や耐久性を低下させるものではない。 (3)無溶剤型変性エポキシ樹脂塗料は,淡彩に限定されるが,着色が可能である。そこで,箱桁内面の検査性等の維持管理を考慮して色を決めるのが望ましい。

「塗装指針」 2013;第Ⅰ編 塗装一般 第 D章 解説(塗装系の特徴) , 箱桁内面用

箱桁内面に用いる塗装系には,新設時に適用する塗装系 LN,添接部用塗装系 WW塗替え塗装時に適用する 塗装系 W の 3種が規定されている。 塗装系 LN 新設時の工場塗装に適用する箱桁内面用塗装系である。工場塗装では,箱桁内面が密封状態とならないため,溶剤型厚膜型変性エポキシ樹脂系塗料 を用いることができる。紫外線の影響を受けない個所に適用することになるため,景観性能を考慮する必要がない。すなわち, 厚膜型変性エポキシ樹脂系塗料 仕上げで十分である。 塗装系 WW 新設時の箱桁・箱型部材内の 添接板表面 に適用する塗装系である。箱桁・箱型部材内の添接板の塗装は,現場で架設後に適用されるため, 密封環境 での塗装となるため,塗替え時の 塗装系 W と同様に 無溶剤型変性エポキシ樹脂塗料 を用いた塗装系である。。 塗装系 W 既設構造物の箱桁内部に適用する 無溶剤型変性エポキシ樹脂塗料 を用いた塗装系である。新設時添接部用の 塗装系 WW と同様に,箱桁内面等の密閉に近い状態での塗装の安全対策のために適用するものである。

密封環境 に近い条件での塗装に 溶剤型塗料 を用いる場合には, 防爆対策 (体積容量で1~10%程度の溶剤濃度が爆発限界になる)が必須となる。 過去の爆発・火災事例を受けて,溶剤の添加がなく,はけ・ローラ塗り可能な塗料が検討され, 無溶剤型タールエポキシ樹脂塗料 が開発され,その後に着色が可能な 無溶剤型変性エポキシ樹脂塗料 が開発された。 無溶剤型タールエポキシ樹脂塗料 は, 昭和 50年代初期に開発・適用され,20年以上経過した時点でも塗替えの実績が少ない。これらの経過から判断すると,箱桁内に著しい漏水の滞留がなければ,20年程度,もしくはそれ以上の耐久性が期待できると考えられる。 無溶剤型変性エポキシ樹脂塗料 についても同等の耐久性が期待できる。 その後に,作業者の健康影響の観点から,発がん性が懸念されるタール成分を含まない 無溶剤型変性エポキシ樹脂塗料 が,密閉に近い状態での塗装安全対策のために適用されている。

この塗料は, 厚膜型変性エポキシ樹脂系塗料 と同様に耐水性の優れた塗料であるが,塗膜厚で防食性を保持するため,使用量の管理が大切である。また,塗装が 10℃以上 30℃以下の条件に制限されており,塗装間隔についても厳しい制限があるので,注意が必要である。この理由は,この 無溶剤型変性エポキシ樹脂塗料 には,いわゆる溶剤が用いられていないために,上述の温度条件以外では,著しく塗装作業性が低下し,かつ十分な性能を保持する塗膜が形成され難いためである。

【参考】 箱桁内面等 (密閉状態になる個所) 箱桁内面の塗替え時は,塗装作業がほぼ密閉状態で行われるので,通常の溶剤型塗料では溶剤による火災,爆発等の危険が伴う。また,溶剤に対する労働安全衛生上の対策が必要となる。従って,このような密閉状態下での塗装に対処しうる塗料を用いることができるように,新設時において,塗装系を選定する必要がある。 無溶剤形塗料 (solventless paint) 溶剤を含まない塗料。溶剤を含まないため,施工性に劣るが,厚膜塗装や火災事故対策として密閉空間での塗装などに用いられる。 分子量の大きいプレポリマーは固体で供給されるため,塗料として用いる場合は,粉体塗料又は有機溶剤に分散した溶剤形塗料の形態になる。従って,無溶剤形塗料には,塗装作業が可能な粘度の状態,すなわち分子量の低い液状のプレポリマー,及び液状の硬化剤が前提となる。 エポキシ樹脂やそれらの変性誘導体,アミン系硬化剤などが液状樹脂として供給されており,エポキシ樹脂系塗料に関しては,防食分野を中心に,下塗り塗料として無溶剤形塗料が実用されている。 ポリウレタン樹脂系の無溶剤塗料もあるが,2頭ガン方式の特殊な塗装方法が必要で,通常の塗料用途には適用困難で,ライニング用途として実用されている。 変性エポキシ樹脂塗料 (modified epoxy resin coating) エポキシ樹脂に,改質目的で石油系・石炭系樹脂(変性樹脂という)を用いて変性した塗料。変性樹脂自体に防食性はないが,内部応力の緩和,水蒸気透過性の低減などにより,タールエポキシ樹脂塗料と同様の防食性を発揮する。 変性エポキシ樹脂塗料は,発がん性が認められない変性樹脂を用いることで,JIS 製品規格が廃止されたタールエポキシ樹脂塗料の代替塗料として用いられる。さらに,ある程度の着色が可能なことから高い防食性を期待する塗替え塗装などでの利用が拡大している。 無溶剤型変性エポキシ樹脂塗料は,液状エポキシ樹脂が多く含まれているため,作業者の体質によっては,アレルギー反応を起こすこともあるので,塗装作業時には防護服やマスクを着用しなければならない。 無溶剤型変性エポキシ樹脂塗料 無溶剤型塗料とはいえ,若干の揮発成分が含まれるので,防爆対策に留意するとともに,作業者の健康のためにも箱桁内の換気を行うこと。また,無溶剤型とするため, 液状エポキシ樹脂 を多く使用している。このため,作業者の体質によってはアレルギー反応を示す場合(感作性)もあるので,塗装作業に当たっては,作業者の防護(防護服,マスクなど)に配慮しなければならない。 感作性 (sensitizing potential, sensitizing property, sensitization) 読み「かんさせい」,抗原抗体反応(アレルギーなど)で用いられる用語。ある抗原に対し敏感な状態にする作用。

塗装仕様

箱桁内面用 塗替え塗装系 W 「塗装指針」 2013 ;第Ⅲ編 既設構造物 第 A2章 塗装系選択 , 箱桁内面等の塗装 箱桁内面等 (箱型の桁・部材内面)の塗装系には, 塗装系 W を適用する。 (1) 塗装工事期間は,地区によっても異なるが, 4月~7月,9月~11月 を目標に塗装するのがよい。なお,地区により 11月は低温になる日が多くなり,7月~9月には

【塗装系 W 】

塗替え時の箱桁内部など密封空間に適用する 無溶剤型変性エポキシ樹脂塗料 を用いた塗装系である。 素地調整 替ケレン (動力・手工具で除錆度-3 以上) 下塗り塗装 素地調整後その日のうち(全面塗装) 無溶剤型変性エポキシ樹脂塗料 : 使用量 300g/m 2 (刷毛・ローラ塗り) ①塗装後 2日以上,7日以内(全面塗装) 無溶剤型変性エポキシ樹脂塗料 : 使用量 300g/m 2 (刷毛・ローラ塗り) 中塗り塗装 なし 上塗り塗装 なし

【備考】 無溶剤型変性エポキシ樹脂塗料は,低温( 10℃以下)になると,乾燥性(硬化反応が進まない)と作業性が著しく悪くなる。また,20℃程度での可使時間(ポットライフ)が 1時間と短い塗料のため,気温が高温( 30℃以上)では実用上必要な可使時間が確保できない。 塗装工事期間は,地区によっても異なるが,4月~ 7月,9月~ 11月を目標に塗装するのがよい。なお,地区により 11月は低温になる日が多くなり,7月~ 9月には鋼板温度が 50℃ほどになることもあり,このような状況では塗装を中止することが望ましい。 無溶剤型変性エポキシ樹脂塗料は,液状エポキシ樹脂が多く含まれているため,作業者の体質によっては,アレルギー反応を起こすこともあるので,塗装作業時には防護服やマスクを着用しなければならない。

無溶剤型変性エポキシ樹脂塗料の品質

箱桁内面用 塗替え塗装系 W 「塗装指針」 2013 ;第Ⅲ編 既設構造物 第 A2章 塗装系選択 , 箱桁内面等の塗装 箱桁内面等 (箱型の桁・部材内面)の塗装系には, 塗装系 W を適用する。 (1) 塗装工事期間は,地区によっても異なるが, 4月~7月,9月~11月 を目標に塗装するのがよい。なお,地区により 11月は低温になる日が多くなり,7月~9月には

変性エポキシ樹脂塗料 (modified epoxy resin coating)

エポキシ樹脂に,改質目的で石油系・石炭系樹脂(変性樹脂という)を用いて変性した塗料。変性樹脂自体に防食性はないが,内部応力の緩和,水蒸気透過性の低減などにより,タールエポキシ樹脂塗料と同様の防食性を発揮する。 変性エポキシ樹脂塗料は,発がん性が認められない変性樹脂を用いることで,JIS 製品規格が廃止されたタールエポキシ樹脂塗料の代替塗料として用いられる。さらに,ある程度の着色が可能なことから高い防食性を期待する塗替え塗装などでの利用が拡大している。 無溶剤型変性エポキシ樹脂塗料は,液状エポキシ樹脂が多く含まれているため,作業者の体質によっては,アレルギー反応を起こすこともあるので,塗装作業時には防護服やマスクを着用しなければならない。

「塗装指針」 2013;附属書 A 塗料規格及び試験方法 SPS 66099-20 無溶剤型変性エポキシ樹脂塗料

品質 下表には, 無溶剤型変性エポキシ樹脂塗料塗料品質を示す。なお,JIS 塗料規格には,直接比較できる無溶剤型の変性エポキシ樹脂系塗料はないので,ここでは,参考のため,溶剤形の変性エポキシ樹脂塗料の規格 SPS 66099-12 厚膜型変性エポキシ樹脂系塗料(常温用)JIS K 5551 2018「構造物用さび止めペイント」 C種 1号 (常温使用の反応硬化形変性エポキシ樹脂系塗料)の品質を紹介する。 JIS 等で規定される品質の「塗装作業性」,「塗膜の外観」については,これらの品質に適合しない塗料の販売が考え難いこと,また,他の品質を検査する際にこの品質は容易に把握できることから,鉄道では,全ての塗料規格でこれらの品質を規定していない。また,実環境で 2年程度の「耐候性」(屋外暴露耐候性)を規定していない。これは,塗料成分の規定により,塗膜の機械的,化学的,及び耐久性の室内試験を行うことで,耐候性が確保できると考えているためである。

無溶剤型変性エポキシ樹脂塗料 項 目 SPS 66099-20(無溶剤・常温) SPS 66099-12(溶剤・常温) JIS C種 1号(溶剤・常温) 顔料 (質量分率 %) 50以下 20以上 ― 液状樹脂 (質量分率 %) 30以下 ― エポキシ樹脂 (質量分率 %) 20以上 ― 変性エポキシ樹脂(%) ― 15以上 ― 硬化剤 (質量分率 %) 10以上 3以上 ― エポキシ樹脂の定性 エポキシ樹脂を含むこと。 ― 溶剤 (質量分率 %) 溶剤を認めないこと。 40以下 ― 加熱残分 % ― 60以上 ― 塗膜中の鉛 (質量分率 %) 0.06以下 塗膜中のクロムの定量 (%) 0.03以下 容器の中での状態 かき混ぜたとき,堅い塊がなくて一様になる。 半硬化乾燥性 24時間以内(23℃) 16時間以内(23℃) 塗装作業性 ― 支障がない。 塗膜の外観 ― 正常である。 ポットライフ 23℃ 1時間 23℃ 5時間 たるみ性 ― たるみがない。 上塗り適合性 ― 支障がない。 耐衝撃性 割れ及びはがれがない。 耐屈曲性 直径10mmの折り曲げに耐えるものとする。 ― 付着性 分類 1以下 耐熱性 ― 160℃で 30分加熱しても,塗膜に異常がなく, 付着性が分類 2以上であること。 耐湿性 120時間 ― 耐塩水噴霧性 300時間 ― 冷熱繰返し試験 冷熱繰返しに耐えるものとする。 ― サイクル腐食性 ― 120サイクル 屋外暴露耐候性 ― 24か月

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