ゴリラは仲間の死を悲しみ哀悼の意を捧げる。別種のゴリラの死に対しても強い関心を示す(東アフリカ)
東アフリカ、ルワンダとコンゴに広がる密林で暮らす野生のゴリラは、死に対して強い関心を抱いているようだ。今回記録されたいくつかの事例では…
東アフリカ、ルワンダとコンゴに広がる密林で暮らす野生のゴリラは、死に対して強い関心を抱いているようだ。 今回記録されたいくつかの事例では、ゴリラが仲間の死体に集まって、じっと見つめたり、毛づくろいをしたりしている姿が捉えられている。まるでそれは人間の葬儀のようで哀悼の意を捧げているかのようだった。 また、仲間ではない別種のゴリラに対しても、その亡骸に近づき、ニオイを確認し、触れたり撫でるといった行動をしていることがわかった。時には遺体が目を覚まさないことに憤りの行動を見せるゴリラもいた。
記事をシェア みんなのポスト コピー コメント コメントを書く コメントを見るゴリラと仲間の死を記録した3つの事例
2つの事例は、シルバーバックのマウンテンゴリラ(Gorilla beringei beringei)のもの。ゴリラたちは倒れたリーダーのそばに集まっている。 この画像を大きなサイズで見る Dian Fossey/Gorilla Fund International/CC BY 4.0 3つめは、ヒガシローランドゴリラ(Gorilla b. graueri)の群れで、自分たちとは違う種の遺体に近づき、その死を確認するような仕草を見せた。 いずれのゴリラも遺体から10メートル以内にそっと座り、時折近寄っては触れたり、臭いをかいだりしている。 研究論文ではこう述べられている。
驚いたことに、チマヌカ(ヒガシローランドゴリラのボス)の群れのほとんどすべてのゴリラが、別の群れのゴリラの遺体に触れていた。彼らの行動反応は、マウンテンゴリラが仲間の遺体に対するものとそっくりである。母親の遺体に寄り添う息子
ルワンダにある火山国立公園で、リーダーだった35歳のオスと38歳のメスが老齢によって死んだとき、群れのほぼすべてのメンバーが遺体のそばに集まり座っていたという。 もちろん、死んだゴリラと近い関係にあった仲間ほど、遺体に寄り添う時間が長かった。 たとえば、メスゴリラの息子は、冷たくなった母ゴリラの遺体に寝そべったり、その上に座ったりながら、じっと顔を見つめたり、母親の頭を軽く動かしたりしていた。 「彼は母親の遺体の毛づくろいをしたり、とっくに乳離れしているというのに乳まで吸おうとした。」 この画像を大きなサイズで見る Dian Fossey/Gorilla Fund International/CC BY 4.0
なぜ起きてくれないの?遺体に対し怒りの行動を見せるケースも
だが、そうした葬いは必ずしも優しいものばかりではなかった。オスゴリラの中には、遺体に向かって胸を叩いたり、声を上げたりとディスプレイ行動をとる個体もいた。 また先ほどのメスゴリラの息子などは、母ゴリラの遺体を蹴りつけたりしているし、よそ者の遺体を坂の上から突き落とすゴリラもいた。 だが、研究者の説明しているように、こうした攻撃的な行動は「遺体の目を覚まさせようとしているのに、なかなか起きてくれないことへの苛立ち」の表れなのかもしれない。
ゴリラは仲間の死を悲しみ、「死」自体に強い関心を示す
ダイアン・フォイー国際ゴリラ基金のエイミー・ポーター氏によると、ゴリラの場合、ライバルとなる可能性がある群れ同士、あるいは群れと個体とのやりとりは、互いに避けるか、物理的な接触をともなう(あるいは接触のない)攻撃という形をとるという。 しかし今回のヒガシローランドゴリラの場合、見知らぬゴリラの遺体が意外なほど丁重に扱われていた。 20分近くにわたり、ゴリラたちは代わる代わる遺体のそばに寄り、色々な角度から眺めたり、臭いを嗅いだり、舐めたり、突いたりしていた。 だがメスは少々慎重な傾向にあるようで、群れの中で遺体を確認したメスは1匹だけだった。これは、よそ者のゴリラは子供を殺すことがあるためではないかと考えられている。
How Gorillas grieves by gathering around their dead body これは、ゴリラが死とどのように向き合うのか、新しい知見をもたらしてくれる貴重な映像だ。 死を悲しむ生き物は人間だけではない。ゴリラも仲間の死を悲しみ、他者の死であってもそれに強い関心をしめすようだ。 この研究は『PeerJ – the Journal of Life and Environmental Sciences』に掲載された。 References:gorillafund.org / studyfinds/ written by hiroching / edited by parumo
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この記事への コメント 24件
動物は『死』というものをどう捉えているのか、やはり興味深いですね。 人間は死について、定義づける事により一応の『答え』は持っていますが、それにしたって、例えば『脳死状態はどうなのか』などへの『正解』は未だにありません。 また動物には、人間には感じられないようなものを感じ取る能力もあるので、人間には想像もつかないような『死の概念』があるのかも知れません。
のら猫ですら哀悼の意を表現するし犬も同様の行動する 人間に近いゴリラが悲しみを知らないと思えないし そういう表現があるからこそ相手を思いやる心を生み 長い年数生き残れたと思う むしろ、関心が無い動物は何なのか? 関心がある様に見える哺乳類は多い気がするのだが… 苦労のない穴にさようなら- 名前: 匿名処理班 9 ID: YzZm • 投稿日: 2019年4月18日
- 名前: 匿名処理班 10 ID: YTcw • 投稿日: 2019年4月18日
- 名前: 匿名処理班 18 ID: MG2M • 投稿日: 2019年4月19日
- 名前: 匿名処理班 22 ID: MmRk • 投稿日: 2019年4月19日
※20 生き物の種類としての境界ってそんなにはっきりしたものじゃないくないか? いくつかある種の定義のなかのどれを採用するのかって話でもあるし、人間同士の間にある親しみの感情と、人間と他の種の個体との間にある親しみの感情と、明確に区別がつくものなんだろうかとも思う。
人類以外の動物に対しても、理屈としては「人権」と同じような観念を敷衍されるべきなんだろうなと思う。 ただ人類と他の種との利益相反があるから現状便宜的に人類の権利を優先させてるだけなわけで。 昔うちの犬が初めてロードキルのタヌキ見つけたとき、前足で叩いてみたり噛みついたりしてたのを思い出したわ。 事故や病や死に対して人間も怒るよね ガン告白したとたん何故かバッシング浴びたり そのメカニズムに普通の人ほど気が付いていないのが怖い (手話のできるゴリラ思い出したけど 手話を解読できる人が研究者だけらしく、客観性に欠けていて エピソードの諸々は嘘だろうと言われてるらしいな……ショック受けたわ) ライバルのゴリラが死んでしまって「馬鹿野郎!お前を倒すのは俺だ!」と怒っている説 人は動物のそれを習性と呼び人間のそれを感情と呼ぶ…乳で育つ生き物は子供時代に母親との接触時間が長いほど生き残る確率も高まる。 だから触れ合いを求めるようになるし、コミュニケーションにも触れ合いが重要になってくる。 哺乳類は殆どが恒温動物だからこそ、触れ合いで感じるぬくもりが大切だし、時に微動だにしない相手に触れて冷たく硬い(もしくは柔らかくてぶよぶよで臭い)と心配になるだろう。何かがいつもと違っておかしいから、皆が遺体とは知らずのその前に集まり心配を共有(=共鳴?)するのだと思う。 彼らは「死」というものより先に、相手からの触れ合いのコミニュケーションはもう望めないという「悼み」を知るのだと思う。
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