「争続」急増時代の切り札、デジタル公正証書遺言…実は「対面より厳しい」条件?
「争続」増加を背景に、公正証書遺言のデジタル完結型が本格運用。外出困難な高齢者に道を開く一方、360度確認や診断書提出など対面以上に厳格な要件が課される実態を解説。
●この記事のポイント ・「争続」増加を背景に、公正証書遺言のデジタル完結型が本格運用。外出困難な高齢者に道を開く一方、360度確認や診断書提出など対面以上に厳格な要件が課される実態を解説。 ・ウェブ会議で作成可能となった公正証書遺言。利便性向上の裏で、公証人は本人の自由意思確認を従来以上に重視し、証人同席や空間確認など厳しい条件を求めている。 ・物理的制約を突破するデジタル遺言制度が始動。しかし非対面ゆえに意思能力や外部介入の有無を厳密に審査。利便性と厳格性の両立が令和の相続対策の鍵となる。
- 高齢者にとって酷だった「役所へ行く」という前提
- 2025年、本格始動した「デジタル完結型」公正証書遺言
- 「対面より厳しい」と言われる理由
- 利便性と厳格さ、その両立が問われる時代へ
高齢者にとって酷だった「役所へ行く」という前提
・要介護状態で外出が難しい ・高齢者施設に入居しており、平日の外出が制限されている ・地方在住で、最寄りの公証役場まで片道数時間かかる
2025年、本格始動した「デジタル完結型」公正証書遺言
・メールでの事前協議 申し込み、戸籍謄本などの資料提出、遺言内容のすり合わせはすべて電子データで行う。
・ウェブ会議による作成手続き 当日はPCやタブレットを通じて公証人と面談。本人確認と意思確認を経て、その場で遺言が成立する。
・原本はクラウド保存 従来の「紙の原本」は作成されず、PDF化された遺言書データが日本公証人連合会のセキュリティ環境下で保管される。
・交付方法の多様化 ダウンロード、CD-Rなどの記録媒体、書面出力など、複数の受け取り方法から選択できる。
「対面より厳しい」と言われる理由
さらに、意思能力の確認もシビアだ。画面越しでは表情や反応の微妙な変化を読み取りにくいため、 ・医師による診断書の提出 ・財産配分の理由について、対面以上に詳細な説明 ・想定相続人との関係性の具体的な確認 などが求められることもある。
利便性と厳格さ、その両立が問われる時代へ
まずは専門家を通じて、 ・自身のケースがウェブ会議相当と判断されるか ・どこまでデジタルで進められるのか を事前に見極めること。それが、「争続」時代を生き抜くための、令和版・相続準備の第一歩といえるだろう。
公開:2026.02.11 05:55企業ニュース
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