【禅語】日日是好日——禅僧が考えるその意味
【禅語】日日是好日——禅僧が考えるその意味

【禅語】日日是好日——禅僧が考えるその意味

「にちにちこれこうにち」か「こうじつ」か。唐代の禅僧・雲門文偃の言葉「日日是好日」の読み方と意味を、小学生の頃からこの言葉に縁のある禅僧が、自身の変化とともにたどります。

日日是好日

これは、唐代の禅僧である 雲門文偃 うんもんぶんえん 和尚の有名な言葉です。その語の通りに読めば、「毎日は、良い日である。」という意味です。

しかし、私達が生きている日々の中には、楽しい日もあれば、悲しい日もあります。それが全て良い日とはどういうことなのでしょうか。

例えば、雨の日。

一般的に雨の日は、天気の悪い日と言われます。確かに雨で洗濯物が干せない、服が濡れる等、雨で困ることが多いと思います。

しかし一方で、雨は私達の飲み水になり、作物を育てる天の恵みでもあります。

同じ雨でも受け取り方一つで良くもなり悪くもなる。私達の思う良し悪しは、簡単に別物になってしまう脆弱(ぜいじゃく)なものです。ここでいう「好日」とはそういうことでは決してありません。

そのような自分中心に置く都合に振り回されずに、今あるこの一瞬一瞬を大切に生きていく。雨の日も晴れの日も、悲しい日も楽しい日も、その日々の一日一日が自分の一生の中のかけがえのない一日なのです。

この言葉には「今この瞬間を生きる」いう禅の生き方が込められています。

雨の日には雨の一時を、晴れの日には晴れの一時を存分に感じ、受け入れる。それはたとえ楽しい日でも悲しい日でも同じことです。悲しい時には思いっきり泣いて、楽しい時には腹の底から笑う。

それが日日是好日ということなのです。

〈福田 智彰〉

~「ひんでい」平成22年5月号より~

もちろん、自分にとって嫌な日や悪い日はあるものです。だから、毎日が 「好」 よ い日なんてことはありえないのです。

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ちしょう(智彰) 曹洞宗荒村寺副住職。 伊丹禅教室(坐禅・写経など)を主催。 経典の意訳や編集を通して、仏教や禅の楽しさと学びを伝える活動中。 国内外での禅に触れた経験を日々の活動に活かしている。