散弾実包の中ってどうなっているの?構成要素の『薬莢・ワッズ・弾薬・雷管・装弾』について詳しく解説!
現在、一般的に使われているプラスチックケースの散弾実包(ショットガンシェル)は、薬莢と火薬、雷管、ワッズ、弾の4つで構成されています。 散弾薬莢は、本体となるシェルに、真鍮製の金属冠(ロンデル)が取り付けられた構造になっています。ロンデルには、プライマーポケットと呼ばれる雷管を取り付ける部分があり、雷管が衝撃を受けると火花がフラッシュホールを通して、シェル内部へと噴出されます。
薬室長とケース長の組み合わせは、例えば「薬室長2¾インチ」の散弾銃には、ケース長2¾インチ以下(2½インチを含む)の薬莢が使用できます。よって、この散弾銃では〝3インチのマグナム薬莢は使用できない〟ので注意しましょう。 「薬室長3インチ」の散弾銃であれば、「ケース長3インチと2¾インチ以下」の薬莢が使用できます。ただし、薬室長とケース長が異なると射撃精度が低下すると言われているため、原則として銃身の薬室の長さに合ったものを使用しましょう。
ケースの末端処理はロールクリンプかスタークリンプ 左:ロールクリンプ、右:スタークリンプケースを閉じる方法は、紙巻ケースの時代は厚紙の丸いフタをかぶせて周囲を蝋で固めるパイクリンプと呼ばれる方法が一般的でした。 現在のプラスチックケースでは、散弾の場合は、末端をじゃばらに折り込んで閉じたスタークリンプか、スラッグ弾の場合は末端を巻き込んだロールクリンプが主流です。
猟銃等講習会(初心者講習)考査対策テキスト&予想模試5回分ワッズ
最左「ワッズ」、左「足つきワッズ」、真中「ワッズカップ」、右「スラッグ用ワッズカップ」、最左「差し込み型ワッズ」散弾実包の中で、弾薬と装弾の間に挟まっている物がワッズです。ワッズの主な役割は、弾薬の燃焼熱から装弾を守ることです。弾薬の燃焼熱が直接装弾にかかると、溶けて粒同士がくっ付いたり、銃身内部に張り付いたりする危険性が高くなるため、ワッズが熱や衝撃を吸収するようになっています。
フェルトを固めたワッズ 散弾用のワッズカップ散弾用のワッズは、容器状の形をしワッズカップが用いられます。このワッズカップには足が付いており、発射時に衝撃を吸収することで、散弾の変形を防ぐ効果を持っています。
複雑で色々あるワッズの種類ワッズの中には、硬質なプラスチックで弾頭をつつむタイプも存在します。このタイプはサボットと呼ばれており、ライフル銃身付きの散弾銃(ライフルドショットガン)で、中に入った弾頭を回転させながら撃ち出す目的で使用されています。 このサボットに関しては、下記記事で詳しく解説しています。
猟銃等講習会(初心者講習)考査対策テキスト&予想模試5回分弾薬(ガンパウダー)
現在使用される銃用の火薬は、無煙火薬(スモークレスパウダー)と呼ばれるもので、ニトロセルロースを主原料に様々な添加剤を加えて安定化させたシングルベースと呼ばれる火薬が用いられます。
散弾銃用とライフル用で異なる 散弾実包の火薬は、薄いフィルム状になっている現在主流の散弾実包で使用する弾薬は、薄いフィルムを細かい円形状に裁断した形状をしています。この形状により、弾薬は瞬時に燃焼し、ワッズと弾薬に素早く燃焼圧力を加えることができます。
雷管(プライマー)
弾薬と雷管の〝反応〟の違い弾薬と雷管は、法律上は『猟銃用火薬類』とまとめられていますが、化学反応的には大きな違いがあります。まず、弾薬の反応は燃焼(デフラグネーション)と呼ばれ、光と熱を出しながら緩やかに反応します。 一方、雷管の反応は爆轟(デトネーション)と呼ばれ、熱と共に衝撃波を発生させ、瞬間的に反応が終わります。
雷管・弾薬・薬室の三位一体で弾は発射される 雷管だけでは弾は発射されない余談ですが、雷管の爆轟で装弾を発射することは可能ですが、発射された弾にはまったく威力がありません。実際に、散弾のハンドロード(実包の手詰め)を行う狩猟者が〝弾薬を入れ忘れた実包〟を撃ったところを見たことがありますが、「ぽん!」という音と共に散弾が10m程度しか飛んでいませんでした。 ライフル銃でも、火薬を入れ忘れた実包を撃つと弾頭が銃身の途中で止まる停弾というトラブルを引き起こします。
装弾(ペレット)
散弾実包に充填される装弾は、小粒の散弾(ショット)や単発弾(スラッグ)など、様々な種類があります。
散弾銃は「なんでも撃ち出せる銃」 ドラゴンブレス弾(4:40) 国内で流通しているショット日本国内で使用されている粒弾(ショット)は約13種類ほどあります。散弾は、その大きさによって、バックショットとバードショットに分かれています。 散弾の使い分けは、一応、上図のように言われていますが、厳密な決まりはありません。一般的に、カモ猟には「1~4号弾」と言われていますが、実際はトラップ競技に用いられる7½号でも落とせたりします。
スラッグ弾にも色んな種類があるおわりに
- 散弾実包は、薬莢、ワッズ、弾薬、雷管、装弾の5つで構成されている
- 散弾薬莢は、12番径のケース長2¾インチが主流
- ワッズは弾薬の燃焼熱から、装弾を守るための物
- 雷管は弾薬と薬莢の三位一体で、装弾を高速で飛ばすことができる
- 散弾銃の装弾には、散弾とスラッグ弾の大きく2種類がある
【まとめ記事】カモ撃ちをはじめよう!
2020年4月13日 2025年4月5日 関連記事この記事に関連するおすすめ
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