摩擦接合部用・接触面用塗装系
摩擦接合部用・接触面用塗装系 高力ボルトによる接合方法 で,接合部の鋼材片を強い軸力で締め付け,鋼材間の摩擦面に生じる摩擦抵抗で高力ボルトの軸と直角方向の応力を伝達する方式。 添接 (splice) 二つ以上の部材を接合して,一つの構造に組み立てる場合の接合。ボルト接合では,一般に,添接板を当てて接合する。 高力ボルト (high-tensile bolt, high
高力ボルトによる接合方法で,接合部の鋼材片を強い軸力で締め付け,鋼材間の摩擦面に生じる摩擦抵抗で高力ボルトの軸と直角方向の応力を伝達する方式。 添接 (splice) 二つ以上の部材を接合して,一つの構造に組み立てる場合の接合。ボルト接合では,一般に,添接板を当てて接合する。 高力ボルト (high-tensile bolt, high strength bolt) 高張力鋼を用いた引張力の大きいボルト。
鋼橋の製作では,橋梁製作工場で,輸送できるサイズのブロックまで作り, 架設現場 で複数のブロックの継手を高力ボルトで接合しながら組み立てる。 このため,橋梁製作工場では,添接部,添接板の下塗り塗装まで行い,中塗り,上塗りは,接合後に 架設現場 で行われる。
防食便覧 2005;第Ⅱ編 塗装編 第 2章 防食設計・新設塗装仕様 ,摩擦接合部の塗装
部材製作時に連結部(添接部)を 無機ジンクリッチペイント で塗装することは,現場塗装開始前までのさびの発生を防止するとともに,現場塗装時の素地調整作業を容易にする。 また,塗膜の防せい効果を格段に向上させることができる。 したがって, 摩擦接合継手 の連結部では部材製作時に下記の仕様で無機ジンクリッチペイントを塗装するのがよい。 ・ 無機ジンクリッチペイント ・ 接触面片面あたりの 最小乾燥塗膜厚 : 30μm ・ 接触面の 合計乾燥膜厚 : 90~200μm ・ 乾燥膜中の 亜鉛含有量 : 80%以上 ・ 亜鉛末の 粒径 ( 50%平均粒径): 10μm程度以上
塗装仕様
摩擦接合部用・接触面用塗装系 高力ボルトによる接合方法 で,接合部の鋼材片を強い軸力で締め付け,鋼材間の摩擦面に生じる摩擦抵抗で高力ボルトの軸と直角方向の応力を伝達する方式。 添接 (splice) 二つ以上の部材を接合して,一つの構造に組み立てる場合の接合。ボルト接合では,一般に,添接板を当てて接合する。 高力ボルト (high-tensile bolt, high
防食便覧 2005;第Ⅱ編 塗装編 第 4章 製作・施工上の留意点 連結部 の塗装仕様
塗装仕様には,高力ボルトを用いた摩擦接合部の塗装系 F-11,F-12と現場溶接により接合した溶接部の塗装系 F-13,F-14が規定されている。ここでは,高力ボルトを用いた摩擦接合部の塗装仕様を紹介する。
高力ボルト連結部の塗装仕様 (塗装系 F-11,F-12) 原板(製鋼工場)
一次素地調整 ブラスト処理 除錆度:ISO Sa2 1/2,表面粗さ: 10 点平均粗さ 80μmRzJIS 以下 プライマー塗装 ブラスト処理後 4 時間以内 無機ジンクリッチプライマー:吹付け塗り,使用量 160g/m 2 (膜厚 15μm) プライマーの膜厚は総合膜厚に加えない。
橋梁製作工場
二次素地調整 ブラスト処理 除錆度:ISO Sa2 1/2,表面粗さ:10 点平均粗さ 50μmRzJIS 以下 下塗り塗装 ブラスト処理後 4 時間以内 無機ジンクリッチペイント:吹付け塗り,使用量 600g/m 2 (膜厚 75μm)
架設現場
一般外面用塗装系 C-5 を用いた面の添接部には塗装系 F-11 を,内面用塗装系 D-5 を用いた面の添接部には塗装系 F-12 を適用する。なお,塗装系 F-12 は,塗装系 F-11 の下塗りまでで,中・上塗り塗装を省略した塗装仕様である。 素地調整 動力工具処理 除錆度:ISO St3,表面粗さ:規定なし ミストコート塗装 素地調整後 4 時間以内 変性エポキシ樹脂塗料下塗:吹付け塗り,使用量 160g/m 2 (膜厚に寄与せず) 下塗り塗装 ミストコート塗装後 1日以上,10日以内 超厚膜形エポキシ樹脂塗料 :吹付け塗り,使用量 1100g/m 2 (膜厚 300μm) 中塗り塗装 下塗り塗装後 1日以上,10日以内 ふっ素樹脂塗料用中塗:吹付け塗り,使用量 170g/m 2 (膜厚 30μm) 上塗り塗装 中塗り塗装後 1日以上,10日以内 ふっ素樹脂塗料上塗:吹付け塗り,使用量 140g/m 2 (膜厚 25μm)
現場ボルト接合部の塗装の留意点 現場塗装の前に,ジンクリッチベイントの白さびはサンドペーパーなどで除去する。 Ⅰ)現場連結部は,塗料が付きにくく一般部に比べ塗膜の弱点となりやすいので防せい(錆)処理ボルトを用いるか,長期耐久性に必要な膜厚確保のため超厚膜形エポキシ樹脂塗料を用いた高カボルト連結部の塗装仕様 F-11 を適用するのがよい。 Ⅱ)防せい(錆)処理トルシアボルトを用いる場合,ピンテール跡が鋭利な形状をすることが多く塗膜が十分に付きにくいので,ピンテール跡はグラインダーで平滑にする。 Ⅲ)現場塗装は,十分な養生を行いスプレー塗装が望ましい。施工の制約があり,スプレー塗装ができない場合ははけ塗り,ローラー塗りとする。 Ⅳ)添接板,ボルト,ナットにはポリエステル樹脂などの粉体塗料の焼付け塗装したものを適用してもよい。 Ⅴ)橋梁の連結部は,一般部に比べて発せい(錆)が早い。このため,現場接合の後の塗装には,長期耐久性に必要な膜厚確保のため超原膜形エポキシ樹脂塗料を塗装する。 Ⅵ)ミストコートは,添接板のみでなくボルトにも塗装する。 Ⅶ)長期間暴露された場合,塩分など付着物を水洗やシンナー拭きで除去した後,サンドペーパーで面あらしする。
ジンクリッチ系塗料の品質
摩擦接合部用・接触面用塗装系 高力ボルトによる接合方法 で,接合部の鋼材片を強い軸力で締め付け,鋼材間の摩擦面に生じる摩擦抵抗で高力ボルトの軸と直角方向の応力を伝達する方式。 添接 (splice) 二つ以上の部材を接合して,一つの構造に組み立てる場合の接合。ボルト接合では,一般に,添接板を当てて接合する。 高力ボルト (high-tensile bolt, high
防食便覧 2005;付属資料 鋼道路橋塗装用塗料標準 無機ジンクリッチプライマー
亜鉛末を主成分とする粉末と,アルキルシリケートを主成分とする液とからなる 2液形の塗料で,素地調整を行った鋼面に直ちに塗装して一時的に防せい(錆)するためのものである。 品質 下表には, 無機ジンクリッチプライマー の塗料品質,比較のため JIS K5552 「ジンクリッチプライマー」 1種 ( 無機 ジンクリッチプライマー)の品質を紹介する。
無機ジンクリッチペイント
亜鉛末,アルキルシリケート,顔料および溶剤を主な原料とした,粉末と液からなる塗料で,鋼面に直接塗装して防せい(錆)するためのものである。 本塗料は JIS K5553 :2002 1種厚膜形ジンクリッチベ イントに準拠する。 品質 下表には, 無機ジンクリッチプペイント の塗料品質,比較のため JIS K5553 「厚膜形ジンクリッチペイント」 1種 (厚膜形無機ジンクリッチペイント)の品質を紹介する。
無機ジンクリッチペイントの品質 項 目 無機ジンクリッチプペイント JIS K5553 ( 1種 厚膜形無機 ) 容器の中での状態 粉は微小で一様な粉末であるものとする。液はかき混ぜたとき堅い塊がなくて一様になるものとする。 乾燥時間 h 5以下 塗膜の外観 塗膜の外観が正常であるものとする。 ポットライフ 5時間で使用できるものとする。 耐衝撃性 (デュポン式) 衝撃によって割れ及びはがれが生じてはならない。(500g,500mm) 厚塗り性 厚塗りに支障があってはならない。 耐塩水噴霧性 塩水噴霧に耐えるものとする。 混合塗料中の 加熱残分 (%) 70以上 加熱残分中の 金属亜鉛 (%) 75以上 屋外暴露耐候性 2年間の試験 でさび,割れ,はがれ及び膨れがあってはならない。超厚膜形エポキシ樹脂塗料
摩擦接合部用・接触面用塗装系 高力ボルトによる接合方法 で,接合部の鋼材片を強い軸力で締め付け,鋼材間の摩擦面に生じる摩擦抵抗で高力ボルトの軸と直角方向の応力を伝達する方式。 添接 (splice) 二つ以上の部材を接合して,一つの構造に組み立てる場合の接合。ボルト接合では,一般に,添接板を当てて接合する。 高力ボルト (high-tensile bolt, high
防食便覧 2005;付属資料 鋼道路橋塗装用塗料標準 超厚膜形エポキシ樹脂塗料
エポキシ樹脂,硬化剤,顔料および溶剤をおもな原料とした 2液形の塗料で特に厚膜に塗装する場合に使用するもので,次の品質に適合するものである。
品質 混合塗料中の加熱残分%: 70以上 エポキシ樹脂の定性: エポキシ樹脂を含むこと。 容器の中での状態:主剤,硬化剤ともにかき混ぜたとき堅い塊がなくて一 様になるものとする。 混合性: 均等に混合するものとする。 塗装作業性: はけさばきに支障があってはならない。 乾燥時間h: 24以下 可使時間: 2時間で使用できるものとする。 たるみ性: すきま幅 600μmでたるみがあってはならない。 塗膜の外観: 塗膜の外観が正常であるものとする。 上塗り適合性: 上塗しても支障があってはならない。 耐衝撃性(デュポン式): 500mmの高さから300gのおもりを落したとき,おもりの衝撃で割れおよびはがれを生じてはならない。 耐熱性: 160℃で 30分加熱しても,塗膜に異常がなく,付着性が分類 2以下であること。 耐塩水噴霧性: 192時間の塩水噴霧に耐えるものとする。塩水噴霧 2000時間で切傷からのさびの浸大幅が 5㎜ 以内であること。
ふっ素樹脂系塗料の品質
摩擦接合部用・接触面用塗装系 高力ボルトによる接合方法 で,接合部の鋼材片を強い軸力で締め付け,鋼材間の摩擦面に生じる摩擦抵抗で高力ボルトの軸と直角方向の応力を伝達する方式。 添接 (splice) 二つ以上の部材を接合して,一つの構造に組み立てる場合の接合。ボルト接合では,一般に,添接板を当てて接合する。 高力ボルト (high-tensile bolt, high
防食便覧 2005;付属資料 鋼道路橋塗装用塗料標準 ふっ素樹脂塗料用中塗
エポキシ樹脂またはポリオール樹脂,またはふっ素樹脂, 顔料,硬化剤および溶剤をおもな原料とした 2液形の塗料で,中塗の塗装に使用するものである。本塗料は JIS K5659 :2002 鋼構造物用ふっ素樹脂塗料に準拠する。 2008年 に,それまでの鋼構造物用上塗り塗料の製品規格であった JIS K 5657「鋼構造物用ポリウレタン樹脂塗料」と JIS K 5659「鋼構造物用ふっ素樹脂塗料」を統廃合し,性能規格の JIS K 5659 「鋼構造物用耐候性塗料」に改定された。 品質 下表には, ふっ素樹脂塗料用中塗 の塗料品質,比較のため JIS K 5659 2018「鋼構造物用耐候性塗料」の品質を紹介する。
ふっ素樹脂塗料上塗
ふっ素樹脂,顔料,硬化剤および溶剤をおもな原料とした 2液形の塗料で,上塗の塗装に使用するものである。本塗料は JIS K5659 :2002 鋼構造物用ふっ素樹脂塗料に準拠する。 2008年 に,それまでの鋼構造物用上塗り塗料の製品規格であった JIS K 5657「鋼構造物用ポリウレタン樹脂塗料」と JIS K 5659「鋼構造物用ふっ素樹脂塗料」を統廃合し,性能規格の JIS K 5659 「鋼構造物用耐候性塗料」に改定された。 品質 下表には, ふっ素樹脂塗料上塗 の塗料品質,比較のため JIS K 5659 2018「鋼構造物用耐候性塗料」上塗り 2級(ポリウレタン樹脂塗料相当)の品質を紹介する。
ふっ素樹脂塗料上塗の品質 項 目 ふっ素樹脂塗料上塗 JIS K 5659 上塗り 2級 容器の中での状態 かき混ぜたとき,堅い塊がなくて一様になる。 低温安定性(-5±2℃) - 変質しない。( B種のみ) 表面乾燥性 - 表面乾燥する。(常温 8 時間後,低温 5 ℃ 16 時間後) 乾燥時間 23℃で 8時間以下,5 ℃で 16時間以下 - 塗膜の外観 塗膜の外観が正常であるものとする。 ポットライフ 規定時間(5 時間)後,使用できる。 隠ぺい率 白・淡彩は 90以上,鮮明な赤,及び黄は 50以上,その他の色は 80以上 鏡面光沢度 (60度) 70 以上 耐屈曲性 - 折曲げに耐える。( 10mmマンドレル) 耐おもり落下性 (デュポン式) 塗膜に割れ,及びはがれが生じない。 (デュポン式 500g,300mm) 塗膜に割れ,及びはがれが生じない。 (デュポン式 300g,500mm) 層間付着性 Ⅱ 異常がない。 耐アルカリ性,耐酸性 - 異常がない。(水酸化カルシウム水,硫酸水) 耐湿潤冷熱繰返し性 湿潤冷熱繰返しに耐える。 混合塗料中の 加熱残分 % 白・淡彩は 50 以上,その他の色は 40 以上 主剤溶剤可溶物中の ふっ素の定量 % 15以上 - 促進耐候性 塗膜に,膨れ・はがれ・割れがなく, 光沢保持率は照射時間 1000時間の場合は 80%以上, 照射時間 300時間の場合は 90%以上で 色の変化の程度が見本品に比べて大きくなく, 白亜化の等級が 1以下とする。 照射時間 1000 時間で塗膜に割れ・はがれ・膨れが無く, 色の変化が大きくなく,白亜化の等級が 1 又は 0, 光沢保持率 80%以上。 屋外暴露耐候性 (24か月) 塗膜に膨れ・はがれ・割れがなく, 光沢保持率は 60%以上で 色の変化の程度が見本品に比べて大きくなく, 白亜化の等級が 2以下とする。 塗膜に割れ・はがれ・膨れが無く, 色の変化が大きくなく, 白亜化の等級が 2,1 又は 0 , 光沢保持率 40%以上。このページの“トップ”へ