技能講習・特別教育等の講師要件
最近、技能講習や特別教育の講師を務めたいという希望を持つ方が増えているようです。技能講習は資格制度のひとつですので、講師の要件は安衛法等によって厳格に定められています。特別教育は、事業場内の教育が前提ですので、ある程度、ゆるやかに定められています。これらの講師要件になるための条件をまとめました。
(4)講師
安全衛生教育の適切な実施には、講師が特に重要な位置を占めており、その人材の養成と確保が必要である。
このため、安全衛生教育を実施する安全衛生団体等は、原則として研修等の実施により人材の養成を図り、特に地域に配慮した人材の確保に努める必要があること。
事業者自らが行う教育の講師についても、同研修等の修了者を活用することが望ましいこと。
なお、「教育技法についての知識及び経験」とは、具体的には、教育の対象者、教育の内容等に応じた教育方法の選択、教材の作成又は選定、講師間の調整等教育実施前の準備、教育の実施並びに教育実施後の効果の評価方法に関する知識及び経験をいうものであること。
※ 平元年5月 22 日基発第 247 号「危険又は有害な業務に現に就いている者に対する安全衛生教育に関する指針の公示について」(3)安全衛生団体等が実施する安全衛生教育に関しては、社団法人日本クレーン協会が実施する玉掛業務従事者安全衛生教育講師養成講座を修了した者又は教育カリキュラムの科目について学識経験を有する者を講師に充てること。
また、労働安全コンサルタントも講師として適切であること。
なお、事業者が実施する教育についても、玉掛業務従事者安全衛生教育講師養成講座を修了した者を充てることが望ましいこと。
※ 平成5年 12 月 22 日基発第 709 号「玉掛業務(労働安全衛生法施行令第20条第16号の業務)従事者安全衛生教育について」 (4)通達による教育 ア 概論 イ 刈払機取扱作業者に対する安全衛生教育 ウ 建設業における安全衛生責任者の選任時等の教育現実には、職長が選任されることが多いと考えられるため、平成 12 年3月 28 日基発第 179 号「建設業における安全衛生責任者に対する安全衛生教育の推進について」によって、「職長・安全衛生責任者教育」を行うことが定められている。
(2)安全衛生団体等が職長・安全衛生責任者教育を行う場合は、次に掲げる者の中から講師を充てること。
[1]平成13年3月26日付け基発第177号「職長等教育講師養成講座及び職長・安全衛生責任者教育講師養成講座について」(以下「第 177 号通達」という。)の別紙2に示す職長・安全衛生責任者教育講師養成講座を修了した者
[2]平成18年5月12日付け基発第0512004号「建設業における安全衛生責任者に対する教育及び職長等教育講師養成講座等のカリキュラムの改正について」による改正前の第 177 号通達(以下「旧第 177号 通達」という。)の別紙3に示す職長・安全衛生責任者教育講師養成講座を修了した者(旧第177号通達の記の3に基づき所定の科目を修了した者を含む。)であって、第177号通達の別紙2の科目4の「(1)危険性又は有害性等の調査の方法」及び「(2)危険性又は有害性等の調査の結果に基づき講ずる措置」に相当する科目を受講したもの
なお、事業者が実施する職長・安全衛生責任者教育についても、上記に示す者を講師に充てることが望ましいこと。
※ 平成 12 年3月 28 日基発第 179 号「建設業における安全衛生責任者に対する安全衛生教育の推進について」 ウ 危険再認識教育- 平成 13 年7月 12 日基発第 623 号「車両系建設機械等の運転業務従事者に対する危険を再認識させるための教育の推進について」
- 平成 15 年4月8日基発第 0408006 号「ローラー運転業務従事者危険再認識教育について」
- 平成 17 年5月 30 日基安発第 0530002 号「高所作業車運転業務従事者危険再認識教育について」
保護具着用管理責任者については、令和4年5月 31 日基発 0531 第9号「労働安全衛生規則等の一部を改正する省令等の施行について」によって、一定の要件を満たす者を選任することとされているが、それに該当する者を選任することができない場合は、保護具の管理に関する教育を受講した者を選任することとされている。
講師の要件は、「 対象となる保護具等に関する十分な知識を有し、指導経験がある者等、別表のカリキュラムの科目について十分な知識と経験を有する者 」とされているのみである。従って、十分な専門知識があれば、誰でも講師になれると考えられる。
3 最後に(どのような研修の講師に就任できるか)
(1)安全衛生の専門家- 技能講習(衛生関係作業主任者)(一部の科目を除く)
- 雇入れ時教育・特別教育・職長教育
- 危険有害業務従事者安全衛生教育/能力向上教育(労働安全衛生コンサルタント等の専門知識がある者を除き、講師養成研修を受けることが望ましい。)
- 刈払機取扱作業者に対する安全衛生教育等の様々な通達による教育
- 建設業における安全衛生責任者の選任時等の教育
- 危険再認識教育(講師養成研修を受ける必要がある。ただし、高所作業車運転業務従事者危険再認識講習を除き、2026年度時点で講師養成研修は開催されていない。)
- 化学物質管理者講習
- 保護具着用管理責任者研修
ただし、特定の学部・学科の大学、高校等を卒業していない場合、実務経験は 10 年間が必要となる。現実には、技能講習は、登録教習機関でなければ実施できないので、それらの機関に雇われるか、講師の請負契約をしなければならない。
ほとんどの登録教習機関では、講師の不足に悩んでおり、実務経験があり (※1) 、かつ安全衛生教育の講師として適格な人材 (※2) を、常に募集している状況である。また、本人の状況にもよるが、かなりの高齢まで働ける状況にある。
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