難しいグレのフカセ釣り上達術!「コマセと刺し餌の同調」で一人勝ち
難しいグレのフカセ釣り上達術!「コマセと刺し餌の同調」で一人勝ち 具体的には、全体に グレのタナは深くなり、上層まで浮いてくるケースはまれになりました 。中〜底層に生息する魚にとって表層まで浮いてくるのはかなり脅威を伴う行動です。手近なところに隠れ家がなく、鳥という脅威も加わるからです。自然界では慢性的に餌が少ないというのは過去の話で、現在では 底で待っていればいくらでも餌が落ちてくる
具体的には、全体にグレのタナは深くなり、上層まで浮いてくるケースはまれになりました。中〜底層に生息する魚にとって表層まで浮いてくるのはかなり脅威を伴う行動です。手近なところに隠れ家がなく、鳥という脅威も加わるからです。自然界では慢性的に餌が少ないというのは過去の話で、現在では底で待っていればいくらでも餌が落ちてくるのです。この落ちてくる餌とはグレ釣りをしている人が撒くコマセです。つまり、自然界に住んでいながら養殖状態にあるのです。
難しいグレをフカセで釣りあげるには「同調」を食い渋りとは、一気に餌を食べるのではなく、少しずつかじるような食べ方をして、しばしば途中で餌を離してしまう行動を指します。慣れない釣り人は往々にして餌盗りと間違えてしまっています。コマセのオキアミならスムーズに食っても、違和感のある刺し餌はなかなか食ってくれません。
タナが変わりやすいというのは、同じウキ下ではアタリが続かないという意味です。グレは基本的には群れで行動する魚です。「5mのウキ下でヒットすれば他のグレも同じタナにいると思っていい。特になにもなければ同じウキ下で何匹かは連続してヒットする」というのが過去の例でした。しかし、今ではそのパターンはなかなか通用しなくなっています。3mだったり10mだったり、とにかく同じ5mのタナ以外でアタる確率が高くなっています。
このようにグレの習性が変わった結果、非常にグレ釣りは難しいものとなったのは事実です。その解決策のひとつが同調なのです。
同調とはコマセと刺し餌を合体させること
一般的に同調とは、他人の意見や主張に賛同するという意味です。また、ラジオなどの周波数に合わせるという意味もあります。しかし、釣りの世界では、同調とはコマセの中に刺し餌を配置させることを指します。刺し餌をコマセに紛らせることで魚の警戒心を軽減し、不自然な動きをする刺し餌を食わせるのです。
同調に必要なノウハウ①コマセの水深を推測するシャクですくったコマセを海面に投じたとしましょう。すると、コマセは拡散し、沈みながら流れていきます。オキアミの沈む速度は、静水では1m沈むのに20〜40秒かかるといわれています。静水と限定したのは、海の中には潮=流れがあるからです。潮が速ければ沈む速度は遅くなります。しかし、それは状況によって変わるため正確な計算はできません。そこで、流れによる沈下速度の遅れは変数扱いにして、釣り人個人がプラスαして処理することにしておきます。
同調に必要なノウハウ②コマセの移動距離を推測する足元でコマセがどのように沈みどのように流れているかを見てパターンを把握し、実際に仕掛けを流すエリアにそのパターンを当てはめるのが同調の第一歩となります。もちろん、足元と沖の流れ方が同じである可能性は少ないでしょう。往々にして、足元よりも沖の方が潮の動きはよく、流れ方はストレートというケースが多いものです。足元近くは障害物が多く、流れは複雑である場合が多いのです。その点を捉えると沖は推測しやすそうに思えます。しかし、沖は沖で問題があります。潮は単一ではなく、様々な流れが錯綜しているのです。ふたつ以上の流れが合流したり、潜る流れ、浮き上がる流れ、反転する流れなどが生じたりしています。
同調に必要なノウハウ③コマセの沈下速度を推測する集魚材の内容としては様々なものが用いられています。軽いものもあるし、重たいものもあります。それぞれの特徴を利用して、浅ダナで拡散するタイプ、深ダナまで一気に沈むタイプなど集魚材にもいろいろな種類が生まれています。したがって、今使っている集魚材の性質を知り、それに合わせた沈下速度を計算しなければなりません。チヌ釣り用の集魚材に使われているムギやコーン、カキ殻があるとかなり速く沈むと思っていいでしょう。 集魚材に共通しているのはコマセのクラスター(固まり)が広がることです。その結果、コマセの範囲が広がって同調させやすくなるというメリットがあります。
同調しているかどうかの確認方法もちろん、グレが食わない理由はほかにもたくさんあります。ウキ下の設定ミス、ヒットポイントの設定ミス、刺し餌が先行していない、餌盗りが先に刺し餌をかすめていたなどなどです。それら考えられる理由のひとつひとつを潰していくことが、グレを仕留めるためのタスクとなります。
グレ釣りでのコマセの打ち方の基本は「後打ち」
グレ釣りの場合、コマセの打ち方は基本的に2通りあります。後打ちと先打ちです。仕掛けを投入したあとでコマセを入れるのが後打ち、仕掛けの前に投入するのが先打ちです。
後打ち(刺し餌先行)は仕掛けの潮上にコマセを入れるしかし、タナが10mになればどうでしょう? オキアミがそこまで沈むのに3〜6分かかります。ウキにコマセを被せていたのではほとんど同調はしません。そこで、仕掛けの潮上にコマセを入れます。そうすれば仕掛けが先に通り過ぎる可能性は少なくなります。
仕掛けの後方に等間隔でコマセ投入ただ、5m、10m、15mをひとつひとつ試すのは時間のロスにつながります。潮が動いていればその時間は非常に貴重です。動いている間に貴重なチャンスを有効に使いたいところです。そこで、5m、10m、15m地点に同時に投入します。それで仕掛けを流します。何度か試してみて、アタリがなければさらに20m、25m地点にもコマセを入れてみましょう。また、仕掛けの前方にもコマセを入れてみましょう。中層、底層の潮がどのような動きをしているか分からない状況では、コマセの投入地点はまったくの不明です。様々な地点に投入して、グレのヒットを待つのです。
より少ないコマセで同調させてポイントボケを防止理想をいえば、シャク1杯のコマセで同調させることができればいいのですが、不確定要素の多い状況ではそれは不可能です。そこで、まずは最初のアタリを捉えるためにあらゆる手を尽くします。そして、アタリが出たら次の段階として、少しずつコマセを減らしていきます。5m、10m、15mの3地点にコマセを投入していたのならば、5m、または15m地点のコマセを抜いてみます。それでもアタリが出たら残り2か所のいずれかを抜きます。これを繰り返して最適の投入地点を1、2か所に絞るのです。
大量のコマセを撒くと活性の低いグレはすぐ満腹になり、餌を追わなくなってしまいます。餌盗りをかわすコマセワークも不可能になります。そこら中にコマセがあるとグレのヒットポイントを設定することもできません。
コマセの先打ちで同調させる次いで、コマセを先打ちする場合の同調を考えてみましょう。イメージは、沈んでいくコマセをあとから刺し餌が追いかけ、その中を通って一旦追い越します。そして、刺し餌がタナに辿り着いたところでコマセが追いかけてきて、上から被さるというものです。その結果、2回同調するというメリットがあります。
後打ちでは仕掛けの後方に数か所コマセを打って、いずれかが同調すれば引き算していく方法を紹介しました。先打ちでは投入のタイミングを様々にずらして探るしか方法はありません。
コマセと仕掛け(刺し餌)を同じ潮に乗せる
ガン玉などがついた刺し餌はコマセと同じ流れに乗らないところが、現実は違います。コマセは単体です。オキアミはなんの拘束も受けず、潮が流れるままに移動していきます。しかし、刺し餌はハリにハリス、ガン玉、ウキ、そしてラインがつながっています。これらが刺し餌の流れに大きな影響を与えてしまうのです。分かりやすいのがガン玉とウキの存在です。ガン玉があると刺し餌は早く沈みます。ウキがあると、刺し餌は所定のタナより深く沈むことはありません(半遊動の場合)。
最大の障害はラインところが、刺し餌はそういうわけにはいきません。ウキと竿先の間のラインは、フロートタイプにしてもサスペンドタイプにしても、表層流の影響を受けてウキより先に流れます。一般的に、潮の流れは底層ほど遅いもので、表層ほど速く流れます。刺し餌やハリス、ガン玉が抵抗となるため、ウキは表層流ほど速くは流れないのです。一方、ラインは表層流に乗りますからウキよりも先行します。その結果、図のようにラインは潮下に膨らみます。そして、ウキをライン方向に引っ張ろうとします。竿先とウキの距離は何10mにも及び、50mを超える場合も珍しくありません。それだけ長いとラインが引っ張るパワーは大きく、その結果、ウキは②の方向に向かいます。コマセは①の方へ流れているのに仕掛け=刺し餌は②へ向かう。これでは同調せず、グレがヒットすることはありません。
フカセ釣りはハリスを張っても風とウキでコース外へ「ウキフカセ釣りにおける最大の敵は風」というのは、技術が上達したベテランなら誰でも確信しています。雨はほとんど問題になりません。せいぜい、ラインがロッドにへばりついて仕掛けの投入が面倒になるくらいです。
刺し餌を潮に乗せるために行う「ラインコントロール」そこで、ラインをコントロールすることが大切になってきます。図2を見てください。潮下に膨らんだラインを持ち上げて潮上に切り返すのです。こうすればラインがウキを手前に引っ張ることはなく、仕掛けのコースが変わるのを防げるのです。この作業をラインコントロール、またはラインメンディングと呼んでいます。コマセと同調させるには欠かせない作業です。
フカセ釣りのラインはフロートタイプかサスペンドタイプラインコントロールする場合、どのタイプが便利でしょう? 考えるまでもありません。フロートタイプが1番です。サスペンドタイプが2番目で、シンキングタイプは不適切です。というよりも、ウキフカセ釣りにシンキングが利用されるケースはほとんどありません。
しかし、何度も使っているうちにコーティングは効果を失い、サスペンドラインは少しずつ沈み始めます。フロートタイプもその傾向はあるのですが、サスペンドラインほど顕著ではありません。そのため、ラインコントロールに限るとフロートタイプの方がおすすめといえそうです。
風を無視してラインを持ち上げると、風の影響を受けて仕掛けが移動してしまいます。それでは、なんのためにコマセと同じ流れに乗せているのか分からなくなります。こういうときの対処は、なにもしないのがベストです。つまり、ラインコントロールをしないのです。「何もしないと仕掛けがコースから外れてコマセと同調しないではないか……」そう思うのは当然です。しかし、考えてみてください。同調しないのは、コマセを潮に乗せるからです。
図3を見てください。流れは①、仕掛けの移動②というのは最初(図1)と同じです。仕掛けは②のコースを辿るため、①の流れにコマセを入れると同調はしません。これは前述した通りです。そこで、②のコースを通る仕掛けに合わせてコマセを入れるのです。それが図にあるコマセの投入点です。コマセは潮に乗り、左へまっすぐしか流れませんから、カーブする仕掛けと同調するのは一瞬でしかありません。そこで、数か所にコマセを入れて何度も同調させるのです。
難しい条件下で同調させてグレのフカセ釣りを成功させる方法
では、都合の悪い条件とはどんなものでしょう? 風についてはすでに解説したので除外します。そのほか風以外で考えられる悪条件は雨、急激な水温低下、青物の接近、大サラシ、大波、本流などです。グレのフカセ釣りで同調を妨げる大きな原因となるのは潮に関する要因です。そこで、いくつかの悪条件を取り上げてみましょう。
グレのフカセ釣りの難しい条件①:二枚潮上層と中、下層の流れが異なるケースを二枚潮と呼んでいます。複雑な地形では三枚潮も生じる場合があります。単純な流れでも同調させるのは難しいのに、それが二枚、三枚潮ともなるとさらに難しくなります。とはいえ、同調させる基本は同じです。後打ちでは「仕掛け投入後に数メートルの間隔を開けて何か所もコマセを入れ、ヒットすればコマセ投入点を減らしていく」と紹介しました。違うのは、仕掛けの前方(潮下)にもコマセを数か所投入する点です。はっきりいって、コマセがどこに流れていっているのか皆目見当がつかないというのが実情です。同調させるにはより広い範囲にコマセを入れるしか方法はありません。
グレのフカセ釣りの難しい条件②:当て潮当て潮とは沖から足元に向かってくる流れです。ウキフカセ釣りでは非常に難しい潮のひとつです。仕掛けもコマセも足元に向かってきますから、探れる範囲は限られます。流れが速ければさらに時間は短くなり、投げては巻き取り、また投げては巻き取らなければなりません。この流れで厄介なのは仕掛けを張ることです。同調自体はそれほど面倒ではありません。ただ、根気よく何度も繰り返すことが大切になってきます。
グレのフカセ釣りの難しい条件③:本流本流とは速い流れを指します。メインの潮をこう呼ぶケースもありますが、同調が難しいのは速い流れであり、釣り人として知りたいのはまさにその点です。
フカセでグレが釣れないなら海の中の様子を推測しよう
釣りは推理ゲームといわれます。見えない海の中でグレや仕掛け、コマセがそれぞれどうなっているかを推理して、それを元にして釣りを組み立てるのです。釣りを組み立てるとは、ガン玉のサイズやウキ下を決めて、どのようにグレのいる位置でコマセと同調させるかを考えることです。ですから、同調させるには推理力が欠かせません。推理が正しければグレがヒットし、間違っていればヒットはしないでしょう。