TGLの昇降板で人の昇降は許されるか
厚労省のテールゲートリフターのパンフレットには、「作業者は原則として昇降板に乗ったまま移動(昇降)しない」と書かれています。「原則として」というからには、例外がありそうに思えます。なぜ「原則として」とされているかについて解説します
厚生労働省の令和5年3月28日基発0328第5号「貨物自動車における荷役作業時の墜落・転落防止対策の充実に係る労働安全衛生規則の一部を改正する省令及び安全衛生特別教育規程の一部を改正する件の施行について」は、「 テールゲートリフター製造者がテールゲートリフターの動作時に作業員の搭乗を認めていないにもかかわらず、当該テールゲートリフターの動作時に労働者を搭乗させることは、安衛則 151 条の 14 の主たる用途以外の使用に当たる場合がある 」としている。
- 製造者がテールゲートリフターの動作時に作業員の搭乗を認めていないにもかかわらず
- 主たる用途以外の使用に当たる場合がある
第151条の14 事業者は、車両系荷役運搬機械等を荷のつり上げ、労働者の昇降等当該車両系荷役運搬機械等の主たる用途以外の用途に使用してはならない。ただし、労働者に危険を及ぼすおそれのないときは、この限りでない。
しかし、本条の但書きに該当するのはどのようなケースかについて、行政の解釈は示されていない (※) 。しかも、前述した日本自動車車体工業会の文書では、「 数百 Kg の荷物を人が支えて昇降する作業は、荷物転倒時における人の落下や挟まれるリスクがあると判断しております 」とされているのである。
※ 例えば、フォークリフトの用途外使用の但書きについては、昭和53年2月10日基発第78号「労働安全衛生規則の一部を改正する省令の施行について」に「 「危険を及ぼすおそれのないとき」とは、フォークリフト等の転倒のおそれがない場合で、パレット等の周囲に十分な高さの手すり若しくはわく等を設け、かつ、パレット等をフォークに固定すること又は労働者に命綱を使用させること等の措置を講じたときをいう 」との行政解釈が示されている。
3 最後に
これに対する回答としては、「 現時点では、作業者をテールゲートリフターの昇降板に乗せたまま昇降するべきではない 」というしかないのである。
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