銃弾の構造と仕組みを図解で解説|弾頭・薬莢・雷管の役割と発射の仕組み
銃弾の構造と仕組みを図解で解説|弾頭・薬莢・雷管の役割と発射の仕組み

銃弾の構造と仕組みを図解で解説|弾頭・薬莢・雷管の役割と発射の仕組み

銃弾はなぜ発射されるのか?弾頭、薬莢、雷管、装薬からなる弾薬の仕組みを図解で徹底解説。リムやプライマーの種類、無煙火薬と黒色火薬の違いまで、銃弾の構造をわかりやすく解説します。

マガジン が湾曲している理由とは?バナナマガジンの特徴 ご質問を頂きました。 アサルトライフル 等の 弾倉 は湾曲したものとストレートなものがありますが、これはどういった違いがあるのでしょうか? 湾曲したバナナタイプの方.

ベルテッド・ケース セミリムド・ケース

デメリットとして、 ダブルカラムマガジン (複列弾倉)で使用すると装填不良が起こりやすい設計です。

リベイテッド・ケース

銃のボルトなど 機関部 の大きさを最小限に抑えつつ、できるだけ大きなケース容量を使用するために発明されました。

プライマー(雷管)の構造

プライマーは火薬、カップ、 アンビル (発火金)で構成されており、プライマーはケースの底の穴( プライマーポケット )に入っています。

ボクサーとベルダン

一般的にフラッシュホールの数は1つだけで、これはボクサー(ボクサータイプ/ボクサープライマー)と呼ばれています。

一方、フラッシュホールが2つあるものはベルダン(ベルダンタイプ/ ベルダンプライマー )と呼ばれます。

ベルダン(左)とボクサー(右)画像出典:pakguns.com プライマー(雷管)の大きさ

拳銃弾(ピストルやリボルバーの弾)

左から.45ACP, 9x19mm, .357マグナムです。

拳銃用パウダーライフル用パウダーパウダーの形状燃焼しやすい燃焼しにくいパウダーの粒の大きさ(傾向)小さい大きい燃焼速度速い遅い銃身内が高圧になるまでの時間速い遅い

ライフル弾

ライフルは銃身が長く弾速も高速であるため、短い銃身の ハンドガン よりも時間を掛けて加速させる必要があります。

ショットシェル

ショットガンの弾はショットシェルと呼ばれます。

厳密には、 散弾 をショットと呼び、ケース(薬莢)をシェルと呼びますが、それら一体となったものをショットシェルと呼びます。(ケースをショットシェルと呼ぶこともあります。)

古いショットシェルには金属や紙のケースもありますが、その場合は先端を内側へ巻き込んで口を細くし、カードと呼ばれる円形の板をフタにしていました。

ショットシェル(ショットガンの弾)も ピストル やライフルと同じ原理ですが、散弾(複数の弾)を効率よく発射するために パウダー(火薬)と弾の間にワッド(wad) / ワッズ(wads)と呼ばれる緩衝パーツが含まれています。

また、上図のように散弾(ショット)を包み込む形状のワッドはショット・カップ(Shot Cup)とも呼ばれます。

パウダー(装薬)の形状と燃焼速度

銃器用火薬(装薬/発射薬/推進薬)は、煙が少ない 無煙火薬( スモークレスパウダー と、火薬の誕生時から存在する 黒色火薬ブラックパウダー の二種類が存在します。

これは無煙火薬でも同じで、朝鮮戦争では一部粗悪なパウダーが使用され、寒冷地で粘性を失ったパウダーが脆くなり、衝撃で粒が細かくなったことでブローニングM2 マシンガン が発砲と同時に破裂する事故が発生しています。

プログレッシブ装薬とは?

遅燃性(スロー・バーニング)速燃性(ファスト・バーニング) かは、粒の大きさと形状の他、不揮発性溶剤や添加剤を加えて粘性を持たせ、表面処理する等、処理方法によって異なっています。

そして、装薬の形状の種類には大きく分けて、 リグレッシブ」「ニュートラル」「プログレッシブ」 があります。

リグレッシブとは、燃焼が進むにつれて装薬の表面積が小さくなり、燃焼中に発生するガスの量が減少する装薬形状で、棒状や円柱状の装薬に該当します。

ニュートラルとは、燃焼が進んでも表面積が変化せず、燃焼が終わるまで一定量のガスを発生し続ける装薬形状で、筒状の装薬に該当します。

プログレッシブとは、燃焼が進むにつれて表面積が大きくなり発生するガスの量が増加する装薬形状で、複数の穴が設けられており、大口径の砲弾や最新のライフル弾などに利用されます。

装薬形状の違い 画像出典:fbi.gov 形状特徴ディスク円盤状で燃焼速度が速いタイプ。小さい容量のケースでも多く装填可能で、主にハンドガンやショットガンで使用されます。 パーフォレイテッド・ディスク ホール・ディスク ディスクの穴開きバージョン。穴を空けることで燃焼速度をコントロールしています。 ロッド 円柱形の装薬。燃焼速度が遅く、バレルの長いライフルに使用されます。 チューブ 筒状の装薬。ロッドより燃焼速度が速く、ライフルに使用されます。ロッドやチューブは装薬量を計測する際に均一に整列しないため体積で計量することが難しい傾向があります。そのため、重量から正確に計測する必要があります。 ボール パンケーキ型の装薬。大きさによってハンドガン、ショットガン、ライフルで使用でき、大量生産しやすく、現代の軍用ライフル弾で多く使用されています。棒状とは異なり計量しやすいメリットがあります。また、 ボールパウダー はダブルベース(後述)が使用されます。 ラメル/スクエア 四角にカットされたパウダー。古くからライフルに使用されますが、現在では相対的に一般的ではありません。

無煙火薬(スモークレスパウダー)の成分

無煙火薬の種類には、 「シングルベース」「ダブルベース」「トリプルベース」 があります。

この出来事が、 ニトロセルロース (シングルベース)の発明に繋がりました。

シングルベース ダブルベース

ダブルベースはニトロセルロースに10~60%の割合で ニトログリセリン を加えた装薬です。

ニトログリセリンは燃焼速度が速いためダブルベースはシングルベースよりパワーを得られ高速弾に適していますが、 エロージョン (焼損)の影響があるため銃身への影響が少ない利用方法が推奨されます。

トリプルベース 基剤の違いによる効果

黒色火薬(ブラックパウダー)の成分

ゲオルク・フォン・ライヒヴァイン 1597 画像出典:mynewsdesk.com

黒色火薬と無煙火薬の違い

ガトリングガン 画像出典:Max Smith (Megapixie), Public domain, via Wikimedia Commons

最も大きな違いは、黒色火薬は急激に燃焼しますが、 最大 圧力 は 低め です 。 しかし 、 無煙火薬はより高い圧力を発生させるため、強固な銃身が必要です。

項目黒色火薬無煙火薬開発年850年頃(中国)1884年(フランス)燃焼特性急速に燃焼し、急激に圧力が上昇する。段階的に燃焼し、圧力が高まるにつれて燃焼速度が増加する。圧力圧力の上昇が早いが、最大圧力は無煙火薬より低い。黒色火薬よりも高い最大圧力を発生させる。銃身の強度低い圧力のため、強度が低い銃身でも使用可能。高い圧力に耐えるため、強度の高い銃身が必要。圧力曲線初期の圧力上昇が速い。燃焼が進行するにつれて圧力が増加する。効率性エネルギー効率が低い。黒色火薬よりも効率が良く、単位重量あたりのエネルギーが高い。 燃焼特性 圧力の特徴

黒色火薬は、燃焼速度が速いため、最初の圧力上昇は急激ですが、発生する最大圧力は比較的低いです。

無煙火薬は、圧力の上昇が段階的である代わりに、最終的には黒色火薬よりも高い最大圧力を発生させます。

銃身の要求強度 圧力曲線(プレッシャーカーブ) 効率性 まとめ

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この記事を書いた人

・1998年:実銃解説サイトを開設 ・2001年~2007年:米国に居住し実弾射撃を学ぶ ・エアガンメーカー勤務経験や実銃経験を活かした情報を発信中